見出し画像

【読書感想文:仕事は楽しいかね?2(デイル・ドーテン著)】中間管理職におすすめ:本物の上司・部下になるために

仕事は楽しいかね?2(きこ書房、2002)の感想文です。以下、本書の引用は「*」で表します。今回はAudibleで聴いたので、本書の言葉そのものは引用できないかもしれません。悪しからず。

本書は、前作で高名な実業家の老人マックス・エルモアから助言されたことを実行し会社で昇進した主人公が、管理職として人をまとめることに苦労し始め、マックスに再度助言を求める、という内容です。

若い世代よりは、自分のような中間管理職の方におすすめだと思います。

今回も印象に残る言葉が多い内容でした。

特に、

本物の上司と本物の部下

という言葉。耳が痛い内容もあったし、自分が目指しているものに近い内容も多々ありました。

その中でも

本物の部下と本物の上司は、目的を共有する

というのがありました。これは奥が深くレベルが高いと思います。今思うのは本当にこれ。以前ブログに書いたのですが、仕事では「自分が上司の意向を汲み取ってそれれに合わせる」ことを意識していることを書きました。まさにそれなんだな、と思います。その意向に沿った行動が常にできているかは別にして、「本物の部下としてやるべきこと」は上司をトップとした小組織の意志に沿って仕事をすることです。その意志に反すると、職場の雰囲気を見出すことになり、結果業績悪化などにつながります。本物の部下として、そこはしっかりと押さえたいと思いました。

次に、

本物の上司はルールではなく、基準を設定する

ということが印象的でした。例として非常に驚いたのが、P&Gの次の基準です。

新製品はブラインドテストで他社の製品に勝たなければ発売しない

この高い基準があるからこそのトップ企業と思いました。

確かに、基準の設定は非常にシンプルで、しかも行動の仕方に制限がありません。反対に、ルールは行動の足枷になる場合が多いです。しかも、ルールが多いほど注意はそちらに行ってしまいます。

シンプルに「基準」を設けることで、一人一人が最低限その基準を満たす仕事することに注力できると思いました。

特に、これを読んで、さらにお金に関する知識と合わせ、仕事では次のことを一つの基準にすることに決めました。

本当に必要なものしか買わない(いらないものには1円も払わない)


最後に、結果を出す非凡な職場は、「一匹狼の集団」ということも印象的でした。

これは上の二つを合わせると職場は自然とそういうものになる、ということだと認識しています。

要は、上司と部下が目的を共有し、基準設定も的確であれば、各々がチームの結果のために有機的に動きます。部下も自己判断ができる範囲で行動し、しかもそれが広範囲で、上司もその判断を信頼しています。そういう環境が「一匹狼の集団」なのです。

これは、「上司と部下、同僚同士が、才能で結ばれた家族になること」(*)とありました。

言葉にはできませんでしたが、自分は全くこれを目指しています。

正直今は、本物の部下になることに注力することがほとんどですが、本物の上司にもなれるよう、日々精進していきたいですね。

本書には、より良い職場を作るためのノウハウや、才能のある本物の部下をどのように見つけるか、というようなことまで書かれてあります。

重複になりますが、若い世代よりは、自分のような中間管理職の方におすすめだと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。