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旅人復活

旅の記録、まずは最後の富山から。なぜなら、車のスピードについて来れなくて、心がまだそこにいるからです。自分のためにだーっと書きます。

岡山で2つの井上オハナライブ(&inaho裏ライブ)を終え、あとは那須に下道で帰るだけ。navitime先生に相談したら「京都通ってグーっと上行って日本海ガーッと通るルートあるで」とのこと。海なし栃木県民・太平洋側(気仙沼)生まれとしては、憧れの日本海→レッツそのルート。

禁酒会館ライブ

ビンゴ大ファンのみちえさんに京都で会って、福井あたりで車中泊、の方向で井原(広島寄りの岡山)を出発した朝10時。

思えばこの旅は主にコンビニ食、一度も外食をしておらず、心残り解消で道路沿いのうどん屋さんで夫お昼。私は車内で干し芋食べながら1ヶ月ぶりにFBに記事をアップ、その行為を後から神に感謝するのですが。

みちえさんと連絡取れず、7年前に一度会ったきり(個展で夫が演奏)の画家・山村氏からFBに「富山に来ませんか?」コメントが。栃木から越したことさえ知らなんだ。夫乗り気につき、福井、石川を通って富山に向かう。ここでスーパーひとしくん(高速道路)採用、6000円という大金をroad(道)に捧げる。それが数時間後に全額以上戻ってくることは、Lord(神)のみぞ知る。

石川県のAeonで頼まれたキャベツを買い、外に出ると車がない。青ざめる。出口が違ったと気づき、次の辺へ。ない。次の辺、ない。結局、2人で外壁を1周して車&ビンゴと感動の再会をする。2000km近い旅で一番道に迷ったのが平屋のスーパーだったという。

さて、山村アトリエをナビで目指してひた登るも、Uターンできないケモノ道で立ち往生。電話してなんとかたどり着く。車を出ると、外で遊んでいた子どもたちに迎えられる・・・え?今、夜11時だよね?うんと立派な古民家アトリエを開けると、若い人たちが6人くらいテーブルを囲んでいる。え?おじさん(失礼)が1人寂しく山奥に、のはずが。

皆、ここ利賀-とが、が気に入って越してきた人々だそうな。山村氏お手製のコロッケ(イノ大好物)、美味しい山菜料理や地酒で宴してたら男性2人登場。1人は梅干し作りなどで時々利賀に来るYさん、もう1人は近所の料理人・中尾さん・・・事態の把握をあきらめて「疲れてるからやめよう」と言うイノを小声で説得してinahoライブ。皆さんからしても「音楽する人が来る」という情報だけで、いつもは寝ている時間にお子さん共々ここにいるという、突発ライブの極み。

歌いました、ワヤンの恋。喝采起きる、泣いてらっしゃる。続きまして、パラダイス。最近、その場で歌詞を作ってる。最後にふるさと。

「こんなきれいな音を初めて聞いた」「ハモリが最高」「いつも難しい顔してるYさんが赤ちゃんの顔になった」「毒舌トークと真逆の歌声」・・感想が止まらない。そして、10世帯しかない集落でCDが10枚売れるという(翌日さらに「あるだけ全部ください」で、手作りCD完売)。

先週のはちみつ採集ライブ→奈良のお寺ライブ→岡山木陰ライブと、なんだかライブの反響大きいぞinaho。時が来たのか?今だけか??

朝の上畠

朝起きて、やっと景色が見える。山の壁、水の流れ、点々と立派な古民家。無料の空き家多く、住むと100万円もらえるそうですよ。

寝床まわりの山村作品も改めて見る。すごい絵たち。一昨日まで妖怪展がここで行われていた。猫4匹中3匹、なでなで成功。

この日、ふと見ると山&夫が抱き合っていること数回。「経歴なんかどうでもいい。俺はこの人が大好きなんだ」(山)。まったく同感です(笑)。
実力ある無欲な2人、損することも多いけどどっかに宝を積んでる、うん。

画家による即興ラップ

CD買い占め夫婦の正体は、帽子を作る谷さん&元世界放浪・泰子さん
のお宅訪問。
https://instagram.com/uwabatake?igshid=YmMyMTA2M2Y=
これまたナイス古民家&生きてる帽子の数々。この家族のおかげで山村氏の生活がうんと、カラフルだなあ。

山画伯も大好きな谷帽子

うんと昼寝した後、なんとなく山道を歩いて10分「瞑想の郷」へ。 
https://toga-meisou.com
ここができた経緯がぶっ飛んでいる。村の人が蕎麦の視察でネパールに行ったら曼荼羅に衝撃を受け、うちの村にも欲しい、とネパール絵師を2年間招待して描いてもらったと。

宿泊施設。瞑想合宿などでも使われるそう

無料コーナーだけ、の予定を変更して有料の曼荼羅館に入る・・・「なんだこれ!」イノ絶叫。4時閉館のところ、貸切の館内で5時までスタッフが説明してくれる。まだ足りない。ここで歌う許可ももらう。次回ぜひ。

細部を見ていくと、日が暮れる。

2度目の夜、皆が歩いて集まってくる。料理人2人により、白エビやバイ貝の刺身、絶品パスタなど次々に台所から出てきて、ダンサーさんも加わり、ここは竜宮城?
中尾さんの正体は、毎日各地で講座を開く懐石料理の先生で、お父さんがフランス料理の世界チャンピオン。
https://www.facebook.com/hidesato.nakao

私、初めて酔っ払って歌う。よかったかどうかはともかく、新しい。

映えを全く無視した写真の例

翌朝、イノがドラム禁断症状になったため、竜宮城を去ることに。山村氏の傑作豆カレーと谷夫婦のコーヒー&旅用お弁当、ありがたいとおいしいの極みで那須に向かう。

1日半と思えない濃さ。居場所が一つ増えた。

日本海沿を走る。はちみつライブに居合わせた刺青牧師の奥さんから「パラダイス(曲)がかっこよすぎて頭から離れない」とメールが来てすぐ、道路を十字架を背負って歩く人発見。奥さんに写真を送ったらやはり、この人だった。 
刺青牧師・アーサーホランド https://www.arthurhollands.com

声をかけようか迷ってやめた

立山連峰を右に見つつ、帰り道の十日町で開催中の越後妻有トリエンナーレを1時間ほど巡る。https://www.echigo-tsumari.jp

2009年秋、1人で鈍行で、このコースを旅した。山の中で遭難しかけて村人に助けられたり、廃校の宿で話しかけた人が仙台出身でmy恩師・S先生(富山出身)の弟さんが恩師な人だったりと、フーテン&ガテン旅炸裂。

通りがかりに、車で、夫と犬と、な今回。質素さだけが共通点。

13年前に見た景色

夜11時、那須着。家が近くなったらビンゴのテンションが上がった。家では基本的に寝ているのに、車が走っている間ずっと、2人の間から顔を出して、なでられながら前の景色を見ていた。迷ったけど、連れて行ってほんとによかった。

なでられ放題

そして夫は禁断症状を解消すべく、夜中の2時近くまでドラムを叩きましたとさ。
そして翌日、11月に那須での谷帽子の展示が決まりましたとさ。
10月には富山他でinahoツアーになりそう。

旅が、始まった


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