不知火黄泉彦「あとがき」「夢魔」
あとがき
名刺代わりの作品を、ということで拙作の中で最もいなげな――良識を疑われる――作品である「夢魔」に即決したまではよかったのですが、読者はさておき、他のメンバーが眉を顰めるのでは、と危惧していたところ、あっさり「津原先生の『天使解体』が出版されているわけですし」と杞憂に終わって失笑したことが記憶に新しく、そんないなげで寛大な朋輩に恵まれたことに感謝しています。
というわけでいなげな私にとっては「普通」こそ最もいなげなので、第一号には極めていなげな普通の作品を載せる