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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.046 映画 デルマー・デイヴズ「去り行く男 」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 デルマー・デイヴズの「去り行く男 」(1956/米)についてです。

一応西部劇だが、古典をベースにした愛憎の人間模様を描いている。

なので西部劇によくある勧善懲悪の戦いでスッキリというわけでもなく

なんだか妙な後味がある。人間の良い部分や悪い部分がよく出ている。

あと何気に映像は端正で美しい。

そして俳優たちも良いメンバーが揃っている。
主人公の流れ者にグレン・フォード
助けてくれた牧場主がアーネスト・ボーグナイン、
主人公に敵対する牧童がロッド・スタイガー
主人公の仲間になる牧童にチャールズ・ブロンソン

シェイクスピア西部劇!



物語は、流れ者の主人公が崖から落ちて倒れているところを

豪快で気のいい牧場主が助けてくれた。

やがて元気になった主人公は恩返しに彼の牧場で牧童として働くことに。

主人公は腕がいいので他の牧童を追い抜きリーダーに。

他の牧童はそんな主人公を気に入らない。

牧場主の奥さんは以前他の牧童と通じていたが、働き者の主人公に色目を使ってくる。

そんなある日宗教団体の一行が牧場の敷地内に入ってくるが、他の牧童が追い払おうとするところ

主人公は病人がいるということで治るまで滞在を許す。

その一行の中の美しい娘と主人公は惹かれ合うようになる。

他の牧童や奥さんは嫉妬心をどんどん燃やしていく。

そしてついにその嫉妬が爆発すると取り返しのつかないことに。



もうドロドロというか愛憎嫉妬のドラマ。

単純明快な西部劇では割と珍しい。

やはりというか当たり前ですが誠心誠意な人間が良いですね。

どんなに美しい人でも色気にほだされず。

そして男女問わず嫉妬は恐ろしい。

もちろん感情の”嫉妬”はなかなかコントロールできないものですが。

それによって奥さんも、牧場主も、他の牧童も・・・。


シェイクスピアの戯曲「オセロ」から着想を得ているらしいです。

今度オセロ読んでみなくては。

今日はここまで



「神様の最大の失敗は、人間を作った事さ」
/「去り行く男」より














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