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趣味はと聞かれ「映画と読書と音楽です」と言うのが躊躇してしまう。映画編その2

こんにちはカメラマンの稲垣です。

前回は映画編1で小中学校メジャーなハリウッド映画と小さなテレビで古い映画を観た話をしました。

まだごく普通の映画好きで偏愛はしていませんでした。

時代もまだわかりやすく楽しい映画が世の中を席巻していました。
今大御所の監督やスターが出始めていましたね。

この高校生の前半は「イヤーオブザドラゴン」「刑事ジョンブック」「ヒッチャー」「暴走機関車」「エイリアン2」「プラトーン」「薔薇の名前」「プルシアンブルーの肖像」「乱」が記憶の残っていますね。

高校時代からでしょうか、段々映画が好きになった頃、自分はテニス部でしたが
クラスの友達が映画研究部に入っていて部室に遊びに行くようになりました。

そこで初めて8mmフィルムで撮る自主映画を観ました。

他愛もない学園もの、コンピューターが学校を支配する話だったと思います。

詳細は朧げですが、夜の学校で窓から教室の明かりがチカチカ点滅するシーンや

下駄箱の暗い場所から明るい運動場へのカメラが移動していくシーンに、

自分の体の中にある今まで触れてこなかったスイッチが押されたような衝撃を受けました。

なんなんだ!

今まで映画を観るだけだったのですが、映画を作るってこんなに面白いことなんだと。

結局高校2年生だったので、映画研究部には正式に入部しませんでしたが、ずっと部室に入り浸って、友達と映画の話をしたり、自主映画の手伝いをしたり、テスト撮影をしたりしました。

自分が撮ったのは一本だけ。

「雪の日」という短編

学校で雪が降り、部室から飛び出してひたすら白くなった校庭を走り回る。

雪だるまを作っている友達、雪の中部活をしている人、好きな女の子、いろいろな人をカメラで撮っていく。

ワンカット、ブレブレ、三分間。

もうこの世に存在しないだろう作品、映画研究部の友人も記憶していないだろう短編。ワンカットなのでテスト撮影ぐらいに思われた作品。

でも自分の中では一生記憶に残る映画を作った体験でした。

このときから映画を観るとき、映画がどうやって作られたのかという視点が入るようになりました。

今日はここまで。

さよなら、さよなら、さよなら。