グレゴリ青山『ブンブン堂のグレちゃん―大阪古本屋バイト日記』

旅漫画の異端児として前から好きな作家でしたが、本読みとしてもこれほどの引き出しを持っていたとは。

大阪の古本屋でバイトしていた作者が描く、古本にまつわる人々が愛おしくてなりません。
きっと作者が本を愛してやまない人だからでしょう。

中でも竹中英太郎と、内田百聞の回は素晴らしい。
極上のラブレターになっています。

これを読んで胸がキュンとする人は本読み人なんだと思います。
グレゴリファンも、本好きも合わせて必読です。

…後日談。

たまたま見知らぬ人のブログで見つけました。
以下はその人のブログより抜粋。

世の中に 人の来るこそ嬉しけれ
さらばといって お前ではなし 

これは内田百聞である。
玄関にこの歌を張り出していたという。
蜀山人の次の歌をもじったものらしい。

世の中に 人の来るこそうるさけれ
さらばといって お前ではなし   

どちらかといえば、自分は、蜀山人派に属する。

抜粋はここまで。
狂歌っておもしろいですね。
ちょっと探ってみたい。

でも、ブログの人には異を唱えますが、これは断然、内田百聞の狂歌の方が面白いのである。


20091229

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