空のペットボトル

まだ暗い早朝。
夢の中にいながら自分の体が脱水症状にあるような自覚があった。体がだるく内側から枯れ朽ちていくようなその感覚に、何かを察した自分は「ごめん死ぬわ」と誰に対してか分からずに繰り返した。
それでも本能的に苦しみから逃げるように起きて、冷蔵庫から水を取り出し、飲み干して寝た。

これがいわゆる悪夢だったのかは分からないけれど、今朝の床には空になったペットボトルが立っていた。

ラベルを剥がして、捨てた。

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