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001_ラブカは静かに弓を持つ

※本のストーリーのネタバレはありません


2023年本屋大賞のノミネート作品が紹介された時、真っ先に「読みたい」と思ったのが、この本だった。
理由は、物語の中にチェロが出てくるから。

私もチェロを弾いたことがある。
子どもの頃からとか、学生時代にとか、
チェロと長い付き合いがあったわけではない。
親族が亡くなった時、火葬を待つ間 たまたま隣に座った、従妹の結婚相手のご両親 ー今では名前も顔も忘れてしまったのだがー とお話した際に、奥様が最近チェロ弾きの体験に行ってきた、という話をしていたのがきっかけだった。
「チェロってね、人間の声に一番近い音なんですって。」
そんな一言が心に残って、そのあとすぐ私もチェロ体験教室の門を叩いていた。

1回30分 計3回の短期レッスンを受けただけだったが、すっかり私はチェロに魅了されてしまった。人間の声に近いというチェロの音も、弾いた感触も、抱えたときのチェロの心地も全部好きだった。
このままチェロを続けてみたいと思ったが、小柄な私の体格に比べると、チェロは大きすぎて、現実的に無理が生じてくるだろうと思い、続けることは諦めた。

この本は最初の予感通り、個人的に好きなお話だった。本当に悪い人が出てこないお話が、私はやっぱり好きみたい。今回は図書館で借りて読んだけど、また読み返したいから、これは買いかな。映画化にもなりそう。

いいなと思ったお話は、ついつい勝手にキャスティングして楽しんでしまう私。興味のない方は、どうぞスルーしてくださいね。

橘 樹・・・志尊淳 さん
    背が高く端正な人であるというイメージから、パッと浮かんだのが
    志尊さん。過去の出来事に長く悩まされてきたという暗い部分の表  
    現も志尊さんなら。チェロを抱える姿も絵になりそう。

浅葉 桜太郎・・・染谷将太 さん
       “音楽家よりも舞台役者のような雰囲気”という橘が感じた第
       一印象 に合いそうで、スウェット姿でチェロを構えただけで
       オーラがありそうと思ったので。

三船綾香・・・関水渚 さん
       コンフィデンスマンJPの映画で気になった女優さん。才色兼備
      の総務の美女というポジションに個人的にマッチ。

塩坪信宏・・・光石研 さん
       橘とのやりとりが多く、著作権に関する難しいセリフも多い役
       どころ。でも中年のイケオジのポジションではない役どころ。     
       どんな人なのか、読めない感じの光石さんにぜひ。

花岡千鶴子・・・風吹ジュン さん
        よく話し、よく笑い、茶目っ気のある花岡さんを可愛らしく
                       演じてくれそう。

青柳かすみ…リコ さん(821)
      なかなかの美人さんで、装苑とかのモード系メイクも似合いそ
      うと密かにチェックしている子。かすみは大学生だが高校生に
      も見える、ということで10代のリコさんでいけるでしょう。

蒲生芳美・・・佐々木蔵之介 さん
       個人的に大大大好きな俳優さん。ほっそりして色白、品のある
       男性という人物像にもぴったり。でも蒲生さんは「高年」とあ
       るので、佐々木さんだとちょっと若いのかな。というか、ここ
       で佐々木さん使うの贅沢すぎるかしら。

梶山正志・・・岡部大 さん(ハナコ)
      芸人枠があってもいいのではということで。ラガーマンっぽいの       
      に化粧品会社勤務。岡部くん、お顔アップでも肌ツヤツヤよね。

片桐拓郎・・・増子敦貴 さん
       Z世代な拓郎君。思っている素直に口にしたり、オケの後輩に
       惚れてて、実力を上げるためにチェロ習う憎めない役 柄。色々
       探して、1番 拓郎君ぽい!と感じた役者さん。


ラブカは静かに弓を持つ
著者 安壇美緒
集英社
2022年5月10日 第一刷発行

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