トリプルアイズ杯対局振り返りその1

トリプルアイズ杯で密度の濃い将棋を指してきたのでろくに振り返りもせずに棋譜だけ寝かしておくのは良くないと思ったので振り返りを書いていこうと思います。
今回は1局目の北海道大学戦を書いていきます。
どうぞお付き合いください。

トリプルアイズ杯1R vs K井(北海道大学)

今大会の初戦となる1局。
大学入学後の全国大会は2回目となるのですが、前回の2020年度学生王座戦はお情けで出していただいたような2局で、それも酷い有様だったので全国では未だ勝ちはなし。
チームの勝利のためにも負けることは許されないし、ようやく掴んだスタメンなのに速攻で戦力外通告を受けるわけにはいかないのでこの1局は負けるわけにはいかないと意気込んでいました。

それでは自戦記に入ります。
本局は後手番で相穴熊。トリプルアイズ杯1週間前にとある超強い人に相穴熊の居飛車側を持って快勝していたので結構自信をもっていた戦型でした。

46手目△75銀で悪い道理はないだろうと思っていたのですが、すかさず▲65歩で痺れ。相穴熊で銀が囲いに参加しているか否かはかなり重要なので銀を遊ばされたと劣勢を意識しました。
なお、評価値-300。(後手良い)
お前は局面を悲観しすぎや。

61手目▲58飛までは自然な進行で相手の狙いは▲52馬から▲53歩成。
まともに食らったらそこで試合終了です。
実戦は△86飛と仕方なく攻め合いましたが、△82飛が好手で馬をずらして▲52馬を指させないのが正しくここで評価値がひっくり返りました。
なお、本人は△82飛に▲72歩と打たれて意味が無いと判断していた模様。
その歩どっから飛んできたんや。

73手目▲45銀に対して△69竜が勝負手。
▲59歩には△51香と打つつもりで、実戦は▲88飛に△86香。これが第2の勝負手で▲87歩△98と▲同飛△87香成▲48飛△57歩成で相手の飛車を標的にしながら57にと金を作る方針でした。それでも▲49飛と飛車交換を挑まれると逃げるしか無く、△58とでと金を量産してなんとかするつもりでしたが自信なし。実際、この通りに進んでいると先手良いです。
しかし実戦は△86香に▲44銀と攻め合いを挑まれ△同歩▲86飛△同銀▲同馬と進みます。ここで勝負形にはなったと思いつつもこちらの穴熊に先に手がかかる上、相手の攻め駒が5枚あって切らすのは困難ということもあり、形勢は悪いと認識していました。

▲41銀に対して86手目△75角の攻防手で金を取ったあとにこちらの駒に当たりをつけることが出来ないため攻守逆転し、ようやく形勢が良くなったと感じていました。
ただ、飛車を切った以上この通りに進むしかなく、▲86飛が相手の悪手となるようです。
このあと▲32銀成△同銀▲57歩の遅滞戦術で怖い展開が続きましたが冷静に△同歩成と取っておいて▲54角からの攻めをなんとか受けきって勝利しました。

チームは4-1で勝利。
個人的には全国大会での初勝利で喜びもひとしおでした。
気が向いたら2局目以降も更新します。
それでは。



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