最近、くしゃみ、しゃっくり、ばっかり みんなバカヤローーー
祖母の紺の浴衣を着て 祖父の墓参りに行った あまりに緑が綺麗だったから 墓地の写真を撮ったら怒られた 暑い 胸が苦しい 汗が背中を一滴流れて 日が溶け出す
目に見えるものしか信じられないから 目に見えるものを全部捨てて会いに来てほしい
住んでいる場所を思い出す時 いつも緑が頭をいっぱいにする
長いこと物事を覚えていることができないから 4日前からの記憶によると 最近はずっと夏休みの居心地 皮膚が水を欲してる 何もかもが終わって だからと言って真新しくなりきれもせず 結露でびしょびしょのグラスの水がぬるくなっては、また氷を入れている
平賀さち枝が好き 声も好きだけど 自分を一番大切にしているところが好き 自分が一番大切だから、ずっとあったかく、くるんでいて あーどこかにわたしの生活があるのかな 花が咲いて虹がかかるみたいな、光の中で だれか見守ってくれる人はいるかな 生活 やわな平仮名でごまかすようなせいかつが わたしに優しくしてくれる訳ないから、優しい生活が好き
夏なんだけどあんまりそんな気がしなくて むにゅむにゅした気持ちでいた 昨日は夏らしく叫んだり喚いたり泣いたり汗かいたりしたけど 今日はむにゅむにゅ仕事したりした
わたしはずっと東京に住んでいる わたしはずっと彼のことをひしゃげたガードレールだと思っていた 擦ると嫌な音のする砂っぽい光沢のある ぶつかるといつも骨に響いて痛い わたしはずっと彼のことを点滅した蛍光灯だと思っていた 誰もいない部屋でばちんと音をたてる黄ばんだ この世にない光だから目に入ると冴える でも今日の彼女は濡れた木みたいだった 湿った樹木の皮とひんやりとした硬い葉が 今日の彼女は海みたいだった どこまでもひたひたと続くアスファルトの波が 煌くの眩
熱いのが心の中を押し広げている 熱い怒りがグググと音を立てて静かに着実に 知らない間に怒りが心の中を満たして また何もなかったように静かに底の方に溜まっていく
どぅんどぅんぢぅん なにもない気持ちになれば ぎゅにゅんぎゅにゅん 音だけがある気がする
久しぶりに会った人たちの前ではしゃいじゃう日 共通の言葉があるから同じ話ができるのではなくて 同じ話があるから共通の言葉が生まれるのだと再認する日
ボルネオで1週間過ごした時のことを思い出したいと思ってる 思い出したいと思いながらも思い起こせない 大体の過去をわたしは写真でしか知れない ずっと何かを忘れ続けているから、 ずっと同じ写真の縁を想像でなぞってるだけだ 0と1で構成された写真の輪郭がずっと、 わたしの心の気持ちいいとこだけを触ってるだけだ
sebone I tai 惨めな気持ちになると分かりながら どこか明るい気分なのはなぜなんだろう
依存まっしぐら 酒か愛か、選べ! 選べないので外に逃げる
どうしても山手線に乗るのが嫌で職場から自転車で帰った 電車大好きだったのに 頑張っても止まらないところ、 ずっとどこかに向かっているところ、 どこからか来て、どこかに行くところ
赤い女が歩いてくる 痛いと思った時に、存在を感じる 喘息で何度も何度も咳をした時に、気管支の存在を感じる 元は違う女の体だったわたしの 小さい子宮が痛くてたまらない時に、その存在を感じる