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【短歌】図書館棟の思い出

※この記事は2013年にアメブロで書いたものです。noteに一本化したいので転載しました。

月のある大きな黒板気まぐれにウサギを書き足すその目の奧は
 
ゆっくりと落ちる重たい透明の青まで酌み取るノートがほしい
 
「屈折と反射」を〝私と君〟と言うことに少しも躊躇いません
 
本当は自分で答えたいけれど君しか知らないから会いに行く
 
発つときに言うつもりでもこんなにも早く君から聞けばしんどい
 
応援も遠ざけるための手法だと知ってしまった地下鉄のなか
 
贅沢な再会だった 図書館で同じ顔してエレベータ待つ
 
根拠のない「もういないでしょ」を思い出す おかげでクモ見た後も笑えた
 
忘れ物走って届けてくれたからもう会わないということだろう
 
時間切れだった文庫のしおりひも大学三年時のまま棚に
 
君のこと随分書いた気でいたよ もう出て来ない予感もしてる
 
 
——————
夏から使っていた短歌ノートをようやく使い切ったのでまとめて連作を考えようと思ったのですが、
作品を読み返したときの印象と、書いた当時の印象があまりに違っていたので結局、半分以上がき新しいものになってしまいました。
 
短歌ノートは授業終わりに、教授のお手伝いをさせて頂いたのがきっかけで知りました。
先生のお話を受けて、実際に先輩が書いたノートを見せて貰い、今までケータイにメモしていただけの私は目から鱗でした。
気に入ったノートを使うと気負いそうなので、二、三年前通販のオマケにもらったノートを使うことにしました。
次の授業終わりに、早速ノートを持っていきました。まさか、すぐに読んで頂けるとは思いもしなかったのでかなり緊張していました。今思えばなんてラッキーな。
比喩も描写も少なく、直接的な恋の歌がほとんどだったので、ちょっと照れくさかったのですが、
寧ろ恋の歌に積極的にコメントしてくれたので嬉しかったです。
そのとき、気持ち悪くセンシティブだった私は贅沢なカウンセリングみたいだなーとも思ったものです。
ちなみに短歌ノートは一頁につき五首、修正用に余白をとっているので数自体は多くありません。
先輩のノートは一首につき一頁でしたが、私は改作の仕方もよくわかっていなかったので詰め詰めに。
最初は短歌だけでは埋まらないだろうと思い、好きな歌詞とかも書いてましたが
後半は短歌中心になってきて良かったです。まさか使い切るとは。
今回、考えたものも書き記さなければならないので、また新しいノートが必要です。
自分で買うとなると迷いそうですね。
ひょんなことからおまけでノートもらえないかな、と思っています。罫線なしだと尚良しです(笑)

※この記事は2013年にアメブロで書いたものです。noteに一本化したいので転載しました。

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