【映画レビュー】2018年6月
※この記事は2018年6月にアメブロで公開しましたが、noteに一本化したいのでこちらに持ってきました。
この記事には「シューマンズ バー ブック」、「四月の永い夢」、「恋は雨上がりのように」、「ピーターラビット」の感想が書かれています。
なんの情報もなく観たい人は読まないことをお勧めします。
1 シューマンズ バー ブック
脚本・監督: Marieke Schroeder
伝説のバーマンである、チャールズ・シューマンがNY、パリ、ハバナ、東京のバーを訪れるドキュメンタリー。
初めて見るドキュメンタリー。初めて行く映画館。ユーモアがあるけど不穏な最新作のトレーラー。(ミニシアター系の予告はギャンブル感が強い。怖い、物騒、エグ悲しい……)
始まってみれば、軽妙洒脱な作風に安心して見れた。シューマンさんが選んだバーで出されるこだわりのカクテルの数々とバーに入る前、その地の交差点を歩くシューマンさんが印象的だった。
昼ご飯を食べ過ぎてしまい、ハバナのパートだけ眠ってしまった。。。
2 四月の永い夢
脚本・監督: 中川龍太郎
Zipper!を読んでた頃から好きな青柳文子さんが友人役で出演しているということで観に行った。
恋人の死から三年、彼と過ごした街にとどまり、新しい日々を送っているかのように見える主人公・初海。国立市を中心に彼女が新たに動き出す過程を描いている。
この作品には、初海の恋人が自殺した直後の三年間は描かれていない。その年月には、彼女はなぜ教師をやめたのか、どのように苦しみを乗り越えたのか、なぜ別れてしまったのか等を解くためのかぎがあるはずなのに。
気にはなるけど、この映画で描きたいのはその先。ちなみに、本作は監督の実体験を踏まえて制作されたとのこと。私は初海が実際に存在するかのような心境で、静かに見守ることが出来た。
青柳文子さんは話し方が独特だなと思った。動いているところをこれからも見たい。
初海役の朝倉あきさんは常に儚げで清涼感があって美しい。喪服姿で桜並木の中、ただ真っ直ぐにどこかを見つめている姿は本当に印象的。菜の花畑を背に、彼女は再び同じように何かを見つめる。どんな景色が見えていたのか想像もつかない。
情報の欠落具合が絶妙な素敵な映画だった。
3 恋は雨上がりのように
監督: 永井聡
脚本: 坂口理子
世の中はいつからおじさんブームなんだろう。元々好きな人はいたんだろうけど。
大学生になってTwitter始めたくらいから、私はずっとおじさん好きだ。
物語については説明不要ですよね。テレビCMも放送してるし。原作全巻を持っている私ですが、めちゃめちゃ良かった。アニメは可愛らしくほっこりしていて、映画は爽やかで格好いい印象。若さっていいな。
キャストのみなさん、顔は原作と似ていないけど違和感を抱かなかったのは、演技力がすごいからだろうなと思った。登場人物と一緒に泣いて、ときめいた。あきらが休憩時間にサンドイッチを食べているシーンなんて、すぐそこに好きな人がいるって距離感がリアルで顔がにやけた。
映画用に話がコンパクトになっているけど違和感はなく、原作も読み返したくなる。
4 ピーターラビット(字幕)
監督: Will Gluck
映画原案・脚色: Rob Lieber, Will Gluck
言わずと知れたピーターラビットの物語を踏まえて、現代に生きるピーター達が失ったものを取り返すために奮闘する映画。
終始ぴょんぴょん、もふもふ。うさぎ好きにはたまらない。観る前は気づかなかったけれど、うさぎたちにそれぞれ特徴があるのも可愛い。
また、イギリスの風景に憧れがある人には心おどりそうなシーンがいくつかある。都会のシーンではハロッズ、田舎のシーンでは美しいお庭・手入れされた畑。
突如、人間が決めたルールで土地も家族も奪われたピーター達。家を相続したことでピーター達の戦いに巻き込まれたトーマス。この流れに巻き込まれた両者の運命を想うと、思わず溜息が出る。。。
コメディタッチで強引な話運びだと思う箇所もあったけど、最後はみんな幸せそうで良かった。野うさぎに倫理観を求めても仕方ないしな。
※この記事は2018年6月にアメブロで公開しましたが、noteに一本化したいのでこちらに持ってきました。
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