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君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい
「こんなに面白い文章を書く人だと思わなかったんだ」と薦めてきた友人が譲ってくれた。
「勇気凛凛ルリの色」。
私が手にした最初の浅田次郎エッセイだ。
浅田次郎エッセイに少しでも興味を持っている人がいたら、迷うことなくこちらを推す。まず冒頭の、このエッセイ依頼を受ける場面から面白い。油断して読んでいたとしたら、それが公共の場であることも忘れて、ふふっ、と口元が緩むくらい。立ち読みでいいから、あの
スウィート・ヒアアフター
よしもとばななの「スウィート・ヒアアフター」を読んでいる。
就活も上手くいかず、学業も誇れず、立ち寄った本屋で半ば適当に手を出したその本は、何だか優しく心をえぐるので、学校帰りの中央線でぼろぼろ泣きながら、周囲の視線をそれはそれは一身に集めた。さすがにこれではまずいと思い本を閉じてから、なんとなく読むことを遠ざけている。
大切な人を事故で失って、生き残ってしまった自分が残ったものと向き合う物語