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まあ、雑草ライターでもいいか。

初対面の人に職業を聞かれ、「ライターです」というと「どういう記事を書いているんですか?」と問われる。まあ、それが普通の反応だろう。しかし、私の場合、そこで一瞬、間が空く。どう答えていいか、咄嗟に言葉が出ないからだ。

つまり、これといった専門分野がないのだ。とはいえ、興味のある分野はある。大学で心理学を専攻したこともあり、精神医療には関心がある。あとは福祉、介護といったところか。関心はあるし、そういうテーマの記事を書いたこともないこともない。しかし、それを深く追究しているかと問われると、否、と言わざるを得ないのだ。

まったくもって情けない。それでもライターか。と自問自答し、その悩みを先輩ライターに話したことがあった。すると、その人はこう答えた。

「それは、つまり、何でも書けるともいえるよね。もちろん、専門分野があった方が編集者にはアピールできるかもしれないけど、逆に言えば、守備範囲が広いともいえるんじゃないの?」

いやあ、それを聞いたとき、どれだけ勇気づけられたことだろう。おそらく、先輩としては、そう言うしかなかったのだろうが、「そうだ、与えられたテーマで記事を書けるというのも、才能のひとつにはちがいない」と勝手に決め込み、安堵した。

それ以来、「どんな記事を書いているんですか?」と聞かれると「いろいろです。興味のあることは何でもトライしています」と答えるようにしている。あえていえば、雑草のようなライターだ。浅く広く、踏まれても「また出てきやがったな」と思われるようなライター。

といっても、専門分野がある方が、もちろん、いいに決まっている。いろいろな記事を書きつつ、知識を深めていこうと思う。

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