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歳をとるという事

8.デイケアの利用者


 
月曜日の朝8時半と、木曜日の午後1時にお迎えに来てくれる。
1教室14~5人で1クラスである。
迎えの順は、私が最初で利用者は他に2人乗る。私の次は男性である。
大きな声で「おはようございます」と声をかけた。返事はなかった。
新参者が!と思われたのかな~・・・・・・いやそうではいないらしい
 
3人目は女性。「おはようございます」また大きな声で挨拶をした。小さな声で「おはようございます」と返ってきた。
小柄なこの方はもともと声の小さい人らしい。
 
施設に到着すると、すぐスタッフが出てきて一人ずつ付き添ってくれる。車椅子の人、杖の人、歩行器の人。背中のまがった人、支えられなければ歩けない人、半身不随の人、足を引きずって手指のまがった人。でも、みんないい顔をしている・・・
人生の荒波をくぐってきた人たちだ。亭主関白、専業主婦、息子、娘は独立して年寄りだけで生活をしている人々か。
 
教室へ入って大きな声で「おはようございます」。
 
老人不要論が巷に流れ、年金は引き下げられ、介護保険料、健康保険料は引き上げられて四苦八苦の老人を温かく迎えてくれる。ほっと息がつけるひと時だ。
 
当日の個人別のスケジュールがそれぞれの名前の下に書かれている。手の消毒、検温、血圧測定。そして、座ったままの全員体操から始まる。


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