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しきのし

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賞に応募した詩集
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#詩

士気 詩

士気 監督の手帳を覗いたら、予定以外にも私記が書いてあった。 円陣が嫌い。 試合が始まる…

色 詩

色 好きな色は何ですか? 俺は赤が好き。 自らの士気を上げるため、目につくところに赤色を…

式 詩

式 疲れた。 式には良い思い出が無い。 単純明快な理由。 拘束が嫌いだ。 我慢が嫌…

四季 詩

四季 付き合った人は、みんな春生まれ。 四季もあるのに、春生まれ。 8人中、8人が、春生…

紙器 詩

紙器 栗を食べるときに、必ず紙器を作る。 実家の習慣。 新聞紙にて、正方形の紙器。 …

死期 詩

死期 病室に天道虫が迷い込んできた。 入院して、2週間目の僕の城。 原因不明の熱が出…

私記 詩

私記 私事ではございますが、一人称と決別いたします。 私から儂に乗り換えます。 故に、これが最後の私記になります。 以後は、個人的に記す書き物を、儂記と表記いたします。 造語ではございますが、お付き合いください。 音の中に「しき」の音が息づいており、気に入っております。 決別の理由は、加齢です。 死期が近づく齢になりました。 年相応の一人称を体が欲しています。 私では若すぎる。 儂は丁度いい。 これの短い時間、儂をお願いいたしま