本州縦断2000km!!青森→鹿児島バスの旅
みなさんこんにちは。aozumeでございます。
さて、今回はこんなコロナ禍で旅行をするのもアレですが、GoTo使ってみたりなんなりして、かねてよりやってみたかった「バスで九州に行く!」を実現しましたのでそちらのレポートになります。
①そもそもの発端
私自身水曜どうでしょうが大好きで、特に「サイコロの旅」によく出てくる「深夜バス」(つまり夜行高速バス)には憧れを抱く人間でした。元々北海道は札幌出身なのもあり、深夜バス自体はあまり馴染みのない場所に住んでいました。東京遠征にしても当たり前の通り飛行機でしか出られない土地ですし。
ですが、仕事の関係で2013年に1年ほど本州は仙台、2014年からは函館に移住しましたが、その時から深夜バスユーザーとなった次第です。
ちなみに初乗車は「日本中央バス」の「仙台駅→桐生駅」でしたかね。
函館に移住してからは、フェリーで海を渡れば青森から東京までの深夜バスに乗れるやん!ということで、ラフォーレ号、(クイーンこと)ノクターン号、津軽号、JAMJAMライナー、WILLER EXPRESS、果てには昼行特急スカイ号まで…3列4列問わずたくさん乗りましたね。
さて、そんな深夜バスユーザーの私、やっぱり「キングオブ深夜バスはかた号は乗りたい!」と思うわけですが、なかなか乗る機会…そもそも道民が東京から九州へ向かうことなんてまずないわけですから、「はかた号に乗る」という目的でもない限りはかた号には乗らない、乗れないわけなんです。
ただ、ここに先述した「スカイ号」の存在がありました。
②スカイ号とはかた号
はかた号に関してはまあ知名度は高いので割愛。
スカイ号とは弘南バスが運行する、青森・弘前と東京を結ぶ昼行高速バスで、トイレ付きでシートピッチと幅が広めの4列シート、所要時間は10時間50分と日中帯まるまる潰れるようなバスではありますが、運賃は期間や曜日によって変動はあるものの最大7000円程度。時間はまるで勝負になりませんが、同区間を走る東北新幹線や飛行機と通常運賃で比較しても半額以下なんですよね。
現に私も3回ほど乗りましたが、1回は満席、それ以外でも乗車率80%程度だったところを見ると週末はそれなりの乗車があることが伺えます。
何より、スカイ号の青森発を見ると
青森8:00→弘前9:20→上野18:50
と上野→新宿まで2時間10分の間に移動すれば、新宿21:00発のはかた号に間に合うんです。間に合っちゃうんです。
なお、逆ルートに関してははかた号の
新宿着が9:19で、スカイ号の上野発が10:00。これはほぼ不可能なので、南下ルートなら実現可能となっています。
③計画立案
と、いうわけでスカイ号からのはかた号乗り継ぎは可能というわけでありまして、実際にやられてる方もいるようです。
で、「せっかく博多に行くならもう鹿児島まで行ってしろくまでも食べようぜ」と計画が決まりました。
11:17に博多BTに到着するはかた号、11:32に出るノンストップ桜島号に乗車すれば16:05に鹿児島中央駅に着けてしまうことを気づいた私は「青森→鹿児島だけバスの旅」を思いついてしまうのでした。Go Toの最中、博多の宿も2泊3000円でおつりがくることからいよいよ計画実行に移したのが9月上旬でした。
通常バスは1ヶ月前から予約可能ですが、2カ月前から予約可能なはかた号。この時点ではかた号プレミアムクラスは満席だったのでビジネスクラスを押さえ、次に福岡から北海道に戻る飛行機を押さえ、福岡の宿も押さえ、他のバスは1ヶ月前の発売に備えることとしました…が。
肝心のスカイ号についてはコロナ禍の影響で運休中。青森駅から出る代替手段、ブルーシティ号についてもスカイ号と同じ時間帯に出る便は運休。宿もバスも押さえている関係で旅のキャンセルも考えないわけではありましたが、
「じゃあ仙台で乗り継ぎや!」
と、計画していた青森駅前発ではなくなったものの、弘前駅6:40に出るキャッスル号から、仙台で継走することにより改めて計画を実行することなりました。
仙台から東京までは2〜3社ほどありましたが、継走可能なバスはJRバス東北の「仙台羽田号」と東北急行バスの「ニュースター号」。ニュースター号のほうが後発ではありますが、値段的にも安く済むことからニュースター号にて仙台東京間を確保しました。
博多→鹿児島についてもノンストップ便が運休だったことから、そのあとの博多BT12:32発の各駅停車桜島号に乗車することに。スタートは本来始発予定だった青森駅前、ゴールは鹿児島中央駅前に設定し、以下の行程となりました。
普通列車
青森5:42→弘前6:21
キャッスル号(4列)
弘前BT6:40→仙台宮交バスターミナル11:03
乗車時間4時間23分
ニュースター号(3列)
仙台駅西口14:10→東京八重洲口19:30
乗車時間5時間20分
はかた号(3列)
バスタ新宿21:00→博多BT11:17
乗車時間14時間17分
桜島号(4列)
博多バスターミナル12:32→鹿児島中央駅17:18
乗車時間4時間46分
合計約2000km34時間38分、合計乗車時間28時間46分の旅となりました。
④函館→青森→弘前→仙台→東京
五稜郭駅前から移動して旅の始まりはここから。最初は青函フェリーを予定していましたが、時間の都合上津軽海峡フェリーになりりました。また青森フェリーターミナルからは青森駅まで徒歩移動。フェリーがついた4:10から、青森駅が開く5:20までのんびり歩きながら1時間10分を過ごしました。
青森駅でりんごジュース自販機で2本ほど仕入れてから始発の普通列車で弘前まで移動。普通列車の弘前駅到着が6:21で、そのあとバスターミナルまで移動し6:40発のキャッスル号へ乗車しました。駅からバスターミナルまでは歩いて7〜8分。通い慣れた道?ではありますが、まあまあ急ぎ目に移動して6:30頃にバスターミナルへ到着。まだバスはいませんでしたがすぐに到着。
宮城交通担当便で本来はトイレ付きでしたが、車両変更でトイレなしとなりました。乗車率は50%ほど。
発車して10分ほどで切り忘れた携帯アラームが鳴り響き恥ずかしい思いをしたのは内緒……。
「前腕筋!上腕筋!背筋!腹筋!大胸筋!!」(わかる人にはわかる)
途中岩手山SAと前沢SAに停車。フェリー内で1時間強しか寝れなかったため、弘前〜岩手山はほとんど寝てました。前日函館を出るときに購入したピク◯ン3をプレイしてましたね(((。
車内は至って快適。コンセントもあるから充電もできるし、4列ですが隣には誰もいなかったので快適な4時間30分を過ごしました。
仙台宮城ICを降りてから広瀬通の渋滞に捕まり、定刻から7分遅れて11:10。仙台宮交バスターミナルに到着しました。
3時間ほどの滞在となった仙台。在住時によく行っていた利府町を少しぶらぶらして、仙台駅の唐揚げ蕎麦を食べていました。知人にも30秒だけ会い言葉を交わしてバスターミナルがある仙台駅東口へ………。
と、改めて確認したところバス乗り場が仙台駅東口ではなく西口と判明。慌てて移動し、発車5分前に到着しました。のんびり買い物してたら危なかった…。
さて、東北急行バスニュースター号は3列でこちらも特に問題もない進行方向右側のシート。乗車率は全席は埋まらないですがこちらは8〜9割といったところ。ですが土曜日ということもあり「渋滞で遅れる可能性がある」とのこと。実際、東京駅八重洲口からバスタ新宿まで移動時間は約25分…デッドラインは19:30着+40分遅れぐらいかな…というところ。
ちょうど「アイドルマスターシャイニーカラーズ」の有料配信番組があったこともあり、車内wi-fi使いながら観ていました。セトリが神過ぎて声出かけてた…はい。
途中国見SAは有料配信視聴のため今回の旅の開放休憩で降りなかった唯一SAとなりました。那須高原、羽生では降りてちょいと休憩。渋滞は栃木付近で1回ありましたが、大規模なものではなかったのが幸いでした。
結果、定刻から10分ほど遅れた19:40に東京駅八重洲口に到着しました。
ここでも東京の知人が、通称迎撃に訪れており、一緒に新宿まで移動、はかた号発車まで見送りしてくれました。
⑤東京→博多→鹿児島
さて、念願のはかた号はいうまでもなく西鉄担当車。こちらも乗車率は8割くらいかな…3〜4席空いてたし、なんならプレミアム1席空いとるやんけ((((。
基本的に最後尾が好きなんで座席指定するときは大体そこを押さえてます。なぜならリクライニング自由だし、背中に物しまえるから…という理由です。(後々「あれ、あそこって女性専用席…?でも座席指定できたのはなぜ…」ってなった)
ただ、今回の服…ジーンズにパーカーという構成だと革張りシートでは滑るんであんまり好きじゃないんです。体勢がずり落ちてしまうので結構辛いときがあります。
なので、今回乗った4つのバスのうち、はかた号はシートからすれば1番下だったかな…服のチョイスを間違えなければいいんですがね。
前日フェリー→キャッスル号でもあまり長時間寝ていなかったこと、日中仙台で歩き回ったこともあり、はかた号発車後の22時くらいから開放休憩の静岡SAまでの1時間30分くらいと、静岡SAを出てから翌朝6:30くらいまで結構ぐっすり眠れたんですよね…ふっと目が覚めて現在確認はしたりしましたが、記憶にあるのは鈴鹿SA。その後目が覚めたら広島県内だったので、関西圏は全く起きずにスルーしていたことに。
ちなみに当方、動画を定期的に出しているんですが、このはかた号乗車中に1本タイマー投稿していました(((
佐波川SAではかた号2回目の開放休憩「寝れないんだよぉ!」ではないですが、そもそもゆっくり寝れてたので快適な朝でしたとさ。
さて、佐波川を過ぎてピク◯ンをやっていた結果関門海峡を通過し、気づけば山の中。やってしまいましたなぁ…でしたが、さておき人生3回目の九州入りでした。
小倉に止まった後は砂津、黒崎は通過となり人生初の博多市内へ。博多はバス天国のイメージが強かったですが、いざ実物を見ると意外と小さく見えた天神バスターミナルは18分早着、終着博多バスターミナルは定刻から10分ほど早く11:06頃に到着しました。
すぐに、声優麻倉ももさんのサインがある地下の「聖地」こと牧のうどんに行き、ももちゃんセット(と言われているらしい)をすすりました(かき揚げ入れ忘れたのは内緒)。今回の目的その1であり、サインを拝めたのはファン冥利に尽きます。このために北海道からもも神様サイリウムを持参してきました。並んではいましたが5分ほど待ったらすぐに入れたので時間があまりかからなくて良かった。
時間が空いたので一度ホテルに寄り荷物を預け、もともと天神BTから押さえていた桜島号をTELで博多バスターミナル発に変更しました(どうやら時間稼ぎではかた号からすぐに桜島号に乗り換えるために天神から押さえていたらしい)。
博多バスターミナルに戻り、いよいよ最後の桜島号西鉄バスが担当する系統。各駅停車+鹿児島空港経由というなかなか時間がかかるものでした。始発の博多バスターミナルで3人、天神バスターミナルでも4〜5人の乗車でしたが、途中の高速道路のバス停からも1〜2人程度の乗車があり、北海道では滅多に見ない光景で「さすが九州」と納得してしまいましたね。この辺はやはり地域によって違うんでしょうか。
最終的には50%にも満たない乗車率でしたが、それでも区間利用乗車があり、納得した次第です。確かにルートを見れば八代付近から見れば九州新幹線、鹿児島本線はまっすぐ南下して左回りで鹿児島に入るのに対し、九州道は宮崎県寄りの山中から右回りで入って行くので、鹿児島空港付近の需要があるんだろうなぁって思いました。
最後の休憩地えびのSAでアイスを食べました。ぽんかんアイス美味しかった。
青森から熊本までは晴れてましたが、えびのSA付近は雨、桜島は曇りで霞んで見えず、という感じでした。最後にこれはちょっともったいなかったですが、仕方ないということで。
さて、高速伊敷を超え、「鹿児島中央駅前」を夢中で撮影。山の中で鹿児島ICを降り、トンネルを抜けたらそこは市内だったというのはなんとなく仙台っぽいなー、なんて思いましたが、鹿児島ICの降り口が
「あっ!水曜どうでしょうで見た場所だ!」
なんて思ったり。
大した渋滞もありませんでしたが、2〜3分遅れた17:20、鹿児島中央駅前に到着、同時に青森県弘前駅前から始まったバス継走の旅、2000kmのゴールを迎えたのでした。
⑥まとめ
ここからは、4台のバスを乗り継いでいろいろ気づいたことなんかをまとめていきます。
a.エマージェンシーブレーキ装備
数年前に「運転士が気を失い乗客が止めた」というような事案が続いたからなのかもですが、いわゆる1列目にエマージェンシーブレーキボタンが装備されていました。乗った全車にあったかまではちゃんと確認しませんでしたが、キャッスル号では確認できております。なるほどなぁと。
b.コロナ対策
今のご時世対策が求められていますね。全車外部換気機能での対策のほか、全車に除菌ハンドスプレーがあり、またはかた号には噴霧器が設置されていました。匂いを嗅ぎましたが、おそらく次亜塩素酸じゃないだろうか…。開放休憩が少ないはかた号ならではの対策なのかもしれません。
c.開放休憩と運転士
はかた号は2名乗務、そのほかは1名乗務でした。いずれも連続して乗務できる時間を超えないように開放休憩をしているようです(当然か)。もっとこまめに止まるかなと思っていましたが、案外少なかったのは予想外でした。休憩時間も10〜15分程度とだいたい似たり寄ったり。はかた号の佐波川で20分があったくらいですかね。
今回はなかったよう(ただ単に見てなかった可能性もあり)ですが、とあるバス会社は休憩入ったらタイヤのボルトを1本1本打検(打音検査。音を聞いてボルトの緩みを確認する検査のこと。)しているとこもあったので、休憩時間の点検項目はバス会社によってまちまちなんだなぁと思いましたね。
d.コンセントorUSBポートとWi-Fi
今の新幹線や特急型車両、飛行機にはコンセントが標準装備されてきましたが、バスも同じく装備が当たり前の時代になってきました。今回については、
キャッスル号…コンセント
ニュースター号…忘れた(何かはある)
はかた号…USBポート
桜島号…コンセント
モバイルバッテリー3つも持ち込んだ自分でもそんなにいらなかったな…と思いました。
乗るバスによって微妙な差異があるため、充電設備を使用するならUSBが挿せる(iPhone純正とかのような)コンセントとケーブルを持ち込んでどっちにも対応できるようにする、というのがいいのかもしれませんね。
また、Wi-Fiも全車標準装備。バスによって接続時間はまちまちでしたが、まあまあスピードも悪くはなく、トンネルでもあんまり気にならなかったかな…。NTT回線を利用しているようでしたが、登録も全部Twitterアカウント経由でできてしまいメールアドレス登録が不要。便利になったもんだなぁと感心してしまいましたね。
ただ、シャニマス配信は4G回線でやってました…3GBくらい消費してた(
e.体調面
こっからは自分の話。乗車時間29時間弱乗っていれば身体どっか痛くなんないか、なんて考えていたため職場で使っていたジェルクッションを持ち込み、バス乗車中は常に使用していました。
なのかはわかりませんが、だいぶ尻に対する負荷は軽減された模様です。あとリクライニングもあまり使用せず背中全体で受けるようにしたことから、「ケツの肉が取れる夢」とか「床ズレ」は発生しませんでした。つまり夜行バスも「備えあれば憂いなし」なのかもしれません。まあ当時そんな文明の利器がなかったからかもしれませんね…。
ただ身体にダメージは少なくともあったようで、鹿児島から博多に戻りベッドに寝た途端どっしりダメージが来たことから、まあ体力は使いました。
と、いうわけで本州縦断バスの旅。なかなかいろいろな違いを感じる事ことができた楽しい旅でした。その後は九州観光。いろいろ行きました。
なお、帰りは福岡から新千歳空港までひとっとびで2時間ちょっと…飛行機の偉大さも知る旅になりましたね…。
それでは
追記
この旅行記を端的にまとめて「上田麗奈のひみつばこ」旅のリテラチュアコーナーへ投稿したところ採用されました。
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