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明日からの投資に役立つ銘柄プレゼン 3496 アズーム

こんばんは。
今回の分析企業は駐車場サブリースをメイン事業とする アズームを取り上げました。
※Voicyの対談用にチャート分析を更新、本記事は無料公開としました(2022.2.26)

企業概要

駐車場サブリース事業を主力とする企業ですが、ビジュアライゼーション事業も立ち上げており、ホームページから会社のVR体験ができるようになっています。

メイン事業はその駐車場のサブリースをメインにしている企業です。あくまでサブリースというところがポイントですね。自身でもつ土地ではなく、貸し手と借り手をマッチングさせる事業なので、原資が少なくて済むメリットがあります。
個人的にめちゃくちゃお世話になったホームページ(笑)。首都圏で困ったのは自家用車を持っているのに借りたマンションに駐車場がついていないor高額😫そんな時に、このサイトから相場より安く借りることができました。
もともとは建築内装設計事務所からの精密な設計図書を1mmもずれなく3D化する技術を売りにしていましたが、現在はVRなどのデジタル空間事業にも取り組んでおり、 大手では三越伊勢丹ホールディングスに導入した実績があります。これは今後メタバースとして注目を浴びる仮想空間を作成する実力を持ち、今後にも期待です。

また、事業内容を理解するのに Japan stock channel さんのYouTubeでのインタビューは非常に参考になりました。1年前の動画ですがぜひ参考までに。

過去四季報4期分の記事のまとめです。いずれも増額や成長続く、などのポジティブな文面が並びます。
さて、5つのスコアから分析を行ってみましょう。レーダーチャートにすると、割安性意外はかなり高得点の5角形となりました。理論株価はとんでもない価格になりますが、異常値と言えますので(こちらは後述します)、現状上場来高値付近を目標株価とします。
2月13日投稿時
2月24日終値のチャート

次はテクニカル分析です。Tradigviewを利用しています。
チャートの移動平均線はW.オニールに倣い、10日単純移動平均線、21日加重移動平均線、50日単純移動平均線、200日単純移動平均線を用いています。
短期的には下落トレンドが続いていますね。今はまだ落ちるナイフ状態でせめて順張りエントリーするなら下降トレンドラインかつ200日線を越えてからが一つのポイントですね。

また週足チャートではフィボナッチ直線を引いてみました。最高値を上場来高値、最安値はコロナ禍で取ると、ちょうど半値ラインで前回止まった様に見えます。今の地合いならこのラインも正直不安の残るラインであり、MACDも短期線は下向きであり、前回ベースを形成した4000〜4100円前後の指値エントリーが無難なところかもしれません。中期的目標を上場来高値付近とすれば、ロスカットラインをフィボナッチ38.2%押しの3600円として(買値-10%)、リスクを取りに行くような作戦でしょうか。

さて、ここからは5つのスコアを具体的にみて分析を行っていきたいと思います。
なぜこの事業に伸び代があるのか。みなさんも思いませんでしたか? 私個人もなぜ今駐車場なの?と思いました。その問いへの答えの一つがこのスライド。

国交省のHPにも記載がありますが、施設建設に当たり、駐車施設の義務付けというものがあるそうです。つまりマンションや商業施設を立てた際に駐車場を作らないといけない、でも人口や当然運転を行う人口も減り、自動車生産台数も減っている状況。ここにミスマッチが起きているんですね。このミスマッチを上手に利用して事業を成長させているのがアズームなんです。

株探資料からわかるように増収増益を続けています。2019年度は投資を強めて営業利益はマイナスになっていますが、コロナ禍でも成長は落ちることなくむしろ2019年の投資分をしっかり取り返している印象です。 四季報予想でも来期成長が止まりませんね。
コロナ前後関係なく、きれいな右肩上がりで売上が伸びています。 利益率も改善傾向にありますね。
2022年9月期1Q決算資料より引用(2022.1.31発表)
2022年9月期1Q決算資料より引用(2022.1.31発表)

上の2スライドはともに今回の決算資料より引用したものですが、きれいな右肩上がりの成長、かつ収益の柱としての安定性が際立ちます。

マネックス証券の銘柄スカウターからの引用ですが、2019年3月から事業開始したビジュアライゼーション事業CG worksもなんと黒字化を達成しており、順調な成長をみせています。
粗利率が高く、販管費が多め。営業利益率は10%と同業他社と同等
利益の構造としては賃料がメインで、一方でオーナー等への支払い賃料があります。決算資料から約12億の賃料収入に対して約8億の支払い賃料ですから、ざっくりみても利益は25%確保できていることになり、強い収益構造といえますね。
また、営業利益率は年々改善傾向にあり、IT化をうまく利用し効率的な事業を展開しているように見えます
グロース銘柄でもあることから、やはりPERは割高です。ただし同業他社と比較し、この中ではコロナ禍含めて唯一の増収増益を達成しており、その点PERも妥当な水準と言えると思います。
また、PSR,PBRも同業他社と比較して割高ですので、指標としてはどうしても低い点数になりますね。
財務は健全で、現預金が負債を上回っていることから、特に問題はなしですね。
10点満点担った理由は・・・

直近3年の実績PERから今期から来期に予想される一株益を掛け算すると将来の株価予測の一助になります。そうすると、33360 円に。とんでもない増加ですね。しかしこのPERは上場時のEPSも含んでの平均算出しているため異常値と思います。

また、非常に便利かつ興味深いのがマネックス銘柄スカウターに実装された理論株価計算。ぜひ皆さんも一度利用してみてください。様々な条件で設定することができ、短期的~長期的に想定される株価を計算することができます。
今回はスライドの通り、EPS来期予想240円に3年平均成長率44%とし1年後の株価を予想したところ(左側)、15528円とこちらも大幅上昇となりました。
その点から40%ルール達成かつ、株価2倍以上ということで点数上は満点になったわけです。

とはいえ、米国での利上げや中央銀行の資産購入縮小などのニュースがあるなか、この上昇ははっきり言って厳しいと思いますので、もっと現実的な数値をマニュアル入力(右側)すると7800 円となりました。上場来高値8180円とあわせて8000円あたりが一つのラインですね。それでも1年後の株価予想としては60%以上の上昇です。

SWOT分析はそれぞれ上記の点を挙げてみました。強みは独自性や市場の拡大など様々ありますが、マイナス要因としてはどうしても地合いや割高感が目立ちます。
全体のまとめとしては以上です。

いかがでしたでしょうか。 分析した感想としては株価はある程度成長を折り込んでいるとはいえ、まだまだ伸び代がある企業だと思います。しかし、すぐに投資対象として手を出すかは直近の地合いなどから慎重に考える必要性があります。


最後までご覧頂きありがとうございました。
ポストプライムのPrime投稿ではプレゼンテーション動画としてUpしていますのでそちらもどうぞ。

ではまた!

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