毛づくろいは「母の愛」だったのか

うちにはネコが2匹いて、
ネコ関連の検索や買い物も多いためか、
ネットのネコ記事がたくさん届く。

とくに
「長いこと外ネコでしたが、
出産を機に親子ともに、
保護されて飼いネコになりました!」
という記事がたくさん届く。
母ネコと子ネコの可愛い画像が満載のやつ。

そういう記事では、
母ネコが「愛情いっぱい」で、
寝る間も惜しんで
おっぱいをあげたり、
子ネコの無事を確認するのはもちろんのこと、
「愛情たっぷりの毛づくろい」を
どの子ネコにも分けへだてなく、
してあげるという話がよく出てくる。

うちのネコたちはもう5歳。
だけど今もオスのキジトラは、
「おっぱい」を求めて
クッションの上なんかを
前脚で必ず毎日ふみふみする。
おっぱいをもらうときに、
子ネコがするポーズらしい。

母ネコとは数日しか一緒にいなかったから、
おっぱいも数日しかもらっていないはず。
自分でも、
どうしてふみふみしたいのか、
よくわからないだろうけど、
とにかくふみふみする。

メスのクロネコは、
ふみふみすることはほとんどないけど、
ナデナデしてほしがる。
ナデナデしてもらいにやってきて、
ナデナデをやめたら、
あとをついてくる。
またナデナデするけど、ずっとはできないので、
またやめると、またついてくる。

ある日ふと、
ああ、そういえばナデナデは、
母ネコの毛づくろいに
ちょっと似ているかもしれないよね、
それでいつも、
あんなにナデナデしてほしがるのかな、
そう思った。

おっぱいがほしかったのと同じくらい、
母の毛づくろいで、
愛情を感じて、
安心したかったんだろう。
でも、
それは数日だけだった。

8月に入ってから、
ふと思いついて、
モモちゃんが
おでかけから帰るとすぐ、
ヘルパーさんに背中をタオルでふいてもらって、
かゆみどめの薬を塗ってもらっている。

モモちゃんは生まれて数日どころか、
50年以上も、
母と一緒に過ごしてきたわけだけど、
うちのネコたちと同じように、
「母の愛」に似たものを
いまも求めているんじゃないかな、
そう思えたから。

モモちゃんは「ここが、かゆいの」
などとヘルパーさんに訴えて、
薬を塗ってもらう。
皮膚科で処方してもらった薬だから、
もちろん実際に効くはずだけど、
それ以上に、
背中をさすってもらって、
安心できるんじゃないかなと思う。

うちのネコがナデナデしてほしがるように、
モモちゃんも、
ナデナデ願望があるように思えた。

今日の画像の外ネコは、
うちの2匹のにゃんこたちの
「姉ネコ」と思われる外ネコだ。
ときどきうちの庭に遊びにくる。
この子は
今も「半ノラ」状態のまま、
母娘、一緒に暮らしているようだ。

暑すぎる夏を
どうにか乗り切ろうね。