せいちゅうけいのうほう-闘病記③
さて、いよいよ9月になり、私もついにパートから常勤勤務。
今までの自営夫の扶養から外れることに。
ところが、この夫がマイペースののんびり屋でなかなか動かない。
書類を書いて社会保険事務所に郵送するだけの手続きが進まない。
「お前が扶養から外れても、俺の支払い金額は何も変わらないんだけど?」
いや、そういう問題じゃねーんだよ。私の職場の勤務時間が増えるんだから健康保険切り替えなきゃならないんだよ。こっちから外さなきゃ、新しいとこには入れないでしょ!そんなやりとりを数回続けた。
この時、私は自分の喉の異変を誰にも言っていなかった。
もともと、ここ何十年も病院とは縁がなかったほどの健康体。(コロナ感染の時は職場の嘱託医の病院の駐車場までしか行っておらず、検査後にすぐ薬と書類もらって終了という感じだったので、病院を受診したという自覚がない。)
病院に行くまで正しい判断はできないし、何より夫は変なところで神経質で小心だ。いらぬ心配で眠れなくなったり円形脱毛が増えたりしてしまっては厄介な事極まりない。
それに、息子(知的障害を伴う自閉症)に不安なく受け止めてもらうには、確実な医師の診断が必要だと思ったからだ。中途半端な形で伝わって不安の種を蒔いてしまうと、彼の生活にどんな影響が起きるのか予測ができない。それは本当に絶対に避けたかった。
9月も2週目に差し掛かった頃、唐突に夜寝付けなくなった。
苦しい、苦しくて仰向けになれない。ヤバイぞ、喉に塊が落ちて気管を塞いでいるかのような気分。
いや、横向いて寝れば全然眠れるのだが、そうすると朝、身体のあちこちが痛いのだ。
朝起きた瞬間から疲労感が漂う生活に突入。
数日続いて、ついに何かにキレ散らかした私は、冷静さを失い、寝ぼける夫を叩き起こし、「喉がこんなになってるんだけど、早く社会保険事務所に書類送って!」と叫びながら、強制的に夫の手を喉に当てるという暴挙に出た。
あの時の夫の慌てぶり!「何で早よ言わんのや!」
いや、すまんかった。そりゃ慌てるわ。たぶん命には別状のない症状。それを先に伝えるの、すっかり忘れてた。
それからはトントン拍子で事は運び、9月からフルタイム勤務になっていた職場にも「以前からのお話通り、8月いっぱいで夫の扶養から外す書類送りましたので、今月からの社会保険と年金の加入手続きお願いします。」と申請。
(この時、メチャクチャ職場で怒られたのだが、いまだにそれは納得できないままである。)
とにかく、その数日後、ようやく手元に保険証が届き、翌日には早速耳鼻科を受診した。
9月30日、ぎり予定通りの9月。
日数にすればほぼ1ヶ月遅れではあるけれど。
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