見出し画像

しゃわしゃわぴよぴよ

自転車で通勤している。

自転車は昨年の春に職場の上司からもらったものだ。
大学進学のため上京した息子さんが高校3年間通学に使っていたもので、もう使わないし、処分するにもお金がかかるし…との事で、ありがたく譲り受けた。

貰った時には、次男(19歳)が使うかも!と思っていたのだが、彼はどこへ行くにも徒歩を好む男なので結局使うことはなく、我が愛車として日々稼働中だ。

国道沿いをビルの日陰を選んで走る。
一定間隔で植わっている街路樹では、クマゼミがしゃわしゃわしゃわしゃわと大賑わい。通り過ぎ、また近づくたびにドップラー効果を起こして、これぞ夏!という風情だ。

そして、つい先日気づいた事。
下り線(つまりは帰り道)を走っていて、2本だけセミではない声が聞こえてくる樹がある。
ずっとしゃわしゃわが大きくなったり小さくなったりなのが、急に、ぴよぴよぴよぴよ…!の大合唱になるのだ。
セミにも勝る大音量。びっくりして思わず自転車を漕ぐ足を止めてしまった。
見上げても、枝葉にかくれて正体はわからない。だが、ぴよぴよのけたたましさからいくと、10羽20羽ではないのではないか。
今のところ道路にフンが落ちているふうでもなかったので、夕方の、ねぐらに帰る前の小休憩なのか…そういえば以前、駅前にムクドリの群れが住み着いて大変だというニュースを聞いたし、あの子達の親戚だろうかと考えながら帰路についた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?