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ロートレック

東京でロートレック展がある。
去年一昨年もあちこちであったようだが、行きそびれていた。

子供の頃、筒井康隆の「ロートレック荘事件」を読んだ。
それほど絵画に興味のない10代だったから、画家の人名だと把握するまでに数ページかかった。
小説の面白さにひかれて、ロートレック自身にも惹かれ、どんな絵を描くのか探すようになった。

上京後、近くで展覧会があるのを見つけ、夢中になって眺めた。
ポスターとそれ以外のタッチの差。コミカルなデッサンから滲み出る、描く楽しさ。目を奪われた。

描かずにいられなかったのだろうなぁ。
自分が、読まずにはいられないのと同じだ。
世の中に斜に構え、美しさと醜さを筆に乗せたロートレック。
皮肉めいたその絵からは、卑屈なだけではない、自尊心も少なからず感じるのだ。
貴族と生まれながら、障害のために父親に疎まれたロートレック。絵など役には立たないと切り捨てられた彼。

好きなものを好きと言って何が悪い!

推しは絵を描くアイドルである。
個展もすることがあったらしい。
今年もあるかな?
今後の楽しみの1つである。
できれば老後になる前に、体験したいものだ。

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