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#15 自身2度目の船員トレーニングSTCW


みなさん、おはようございます。

年間を通して蒸し暑い日が続くフィリピン。
マニラシティの喧騒に何も感じなくなってきた最近のケントです。

雨季の夕方、シャワー浴びて夕食を求め一歩外へ出たらまた汗でベタベタに。

前回書いた通り今は船員学校に通っている。
学校のあるマニラポート前、メインストリートはいつも渋滞。

ただこの日は車だけでなくバイクすら全く動かないヘビートラフィック。
ふだんと違う雰囲気、人混みと警察の数。
何事かと思いきやオリンピックの凱旋パレードに遭遇。

護衛を取り巻くキッズや学生たちは超ハイテンション、黄色い声援を送り続ける姿は美しい。
彼らの笑顔、熱い歓声に手を振る選手団。

フィリピン初の金メダリストが出たこともあり国中が盛り上がったのだろう。

スポーツは美しい。

ゲリラで配られた選手スポンサーのアイスクリームがとてもおいしかった。

mochi

コンビニでこのアイスを探して歩いているがいまだみつけたことがない。

だいぶ土地勘がついてきたベイエリア。
現地民の足、乗合タクシーにも飛び乗っている。
知っている道なら全く問題ない。

ただちょっと遠い方向へ行きたい時。
電車が走ってない場合、目的地の方向、方面に近づけるとこまで乗る時はギャンブルライド。

知らない道で曲がったらもう降りるしかない。
不便を楽しもうとするマインドは大切。


屋台飯は様子を見つつ。

バナナの串焼きはいずれ挑戦したい。
有名なのがひなの入ったゆで卵、バロット。
栄養満点なのはわかっていてもそのビジュアルは強烈。

ちょっと無理そう。

こんなところにもジヨリビ

マニラに来たのは2018年以来6年ぶり。
渡航目的は前回と同じ、船員のトレーニング。

S T C W

Standards of Training, Certification of watchkeeping for Seafarers

船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約

船舶で業務を行う際に必要な基本的な知識、技能、態度を身につけ船員(客船の場合は乗客も)の安全、船舶の安全を確保するための訓練。

有効期限は5年

船に乗ったことない人生を選んでいたら今頃どこで何をしているのか見当もつかない。
なかなか振り返ればおもしろい人生を歩んでいる。

主な基本訓練の内容

生存訓練
(Personal Survival Tecnique)

消火訓練
(Fire Prevention and Fire Fighting)

応急訓練
(Elementary First Aid)

安全社会訓練
(Personal Safety and Social Responsibilities)

この基本訓練(Basic Training)を受けさらなる応用編トレーニング。
全てをカバーしたら2週間半かかる内容。

朝7時〜夕方4時半までの座学。
クラスは大体15人ほど。もちろん周りは全員フィリピン人。

本来なら先生はタガログ語で授業を進行するところ、私がいるので英語で。
この辺りさすがフィリピン、ありがたい。

先生は大ベテランの船員たち。
熱気が違う。

そして実技の日は朝5時集合。
遠方の実施訓練施設へ鮨詰め状態のバスで向かう。

インプットをアウトプットに。

どれだけ機器が最新で正確で高性能だろうと結局は使う人次第なのは言うまで間もない。

消火器の使用法や傷、怪我の応急処置などは船内のみならず日常の暮らしにも通じる。

今回は全て自費、自分のための勉強。
大いに学ぼう。
わからない言葉は家に帰ってから和訳。
ビデオも日本語YouTubeでもう一度鑑賞。

楽しみはランチ

15分のコーヒーブレークが午前午後1回ずつ。

そして待ちに待った昼休み休憩1時間。
お昼ご飯はビルの一階にある食堂でいただく。

このようなスタイルで食べれるところが近くにないのも関係するのかランチ激混み。
船員学校の生徒はもちろん、同じビルに拠点があるフィリピン海上自衛隊と相席。

お米と選べるおかず、シニガンスープがついてだいたい150ペソ(400円くらい)。

フィリピンの米消費量は桁違い。

朝昼晩いつでも米を食す。

この食堂でのお米のオーダー方法はカップ数。
1カップ1ライス。
おかずは基本濃く甘めの味付け、ひとつでは物足りないのでいつも2つ頼む。

船生活長いのでフォークとスプーンを使って食べるのはお手のもの。
時としてお箸より楽。

実技場では周りに何もないのでランチが支給される。
この日は白米にアドボとゆで卵。

生徒の1人がスパムやコーンビーフをお裾分けしてくれて米がすすむ。

おこめのおかわりは20ペソ(50円)
飲み物やスナック同様売店で買える。

この前までいたニュージーランドでは米全く食べてなかったので嬉しい限り。

食後はコーラ。
断言しよう、フィリピンのコーラは甘い。

ミニサイズが25ペソ(60円ほど)。

STCWのお値段

価格の基準がわからないため一概には言えないけれど日本で受けるよりかずっとお安い。

基本訓練BTが5000ペソ、そして応用編が5000ペソ。
両方足して3万円しないくらい。

もちろんここにフライト、宿泊費などがかかるけれど。
それは経験の一部、プライスレス。

3週間でこみこみ15万くらい見積もっておけば間違いない。

初期投資は船で回収させてもらう。

時は6年前。初めてのクルーズ船。
乗船前トレーニングがあることすら知らなかった。

マレーシアの人事から送られてきたメール。
添付されたフライトチケットの行き先はマニラ。

船員学校で2週間のSTCWトレーニング。
学費、ホテル代、運転手代、フライト全て手配されていたVIP待遇。

しかしもしテストで失敗したら船には乗れないどころか、全額自費負担で帰国。
毎日必死に授業を受けテストに備えたのを覚えている。

当時泊まっていたホテルに来て色々思い出す

毎朝早起き、学校がない日曜日が待ち遠しかった。

土曜の夜は近くの韓国系ナイトクラブへ行ったのを覚えている。
昼間は暑いので行動は夕方からくらいがちょうどいい。

そして学校終わり翌日のフライトでなぜか沖縄の宮古島へ。
無事乗船を果たし8ヶ月休みのない生活がはじまるのであった。

2017

船員学校目的でマニラに来る人などまずいない。

景色や文化に目が慣れるまでは我慢が必要。
ローカルご飯も食べてみたら普通に美味しい。

なりふり構わずローカルに溶け込む努力をすると相手の反応も変わってくる。
英語が通じるけどタガログ語を話すと喜ばれる。

基本的なあいさつくらいは覚えて損なし。
マニラで何してるん?
どこ泊まってるん?
独身なん?
フィリピンの友人や彼女はいるん?

質問攻めに合うのもたまには良いではないか。
船に乗りたい、国を出て仕事がしたい。その思いはクラスのみなと同じだ。

2024


この先、乗船までもう少し時間がかかりそうな見通し。
やれることをやったら後は待つだけ。

もしこれから船に乗ろうと考えている方がいたら。
参考にしていただけると幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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