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個人開発が与えてくれたもの

初めてニシキゴイというアプリを個人で開発してリリースしてからもう2年以上経つわけですが、学生としてこの個人開発というものが私自身にもたらしてくれたものについて記録しておきたいと思います。

別に個人開発でめちゃくちゃ稼いだとか成功したというわけでもないのですが、少なからず与えてくれたものはあったわけです。

このnoteが誰かの、または未来の自分の個人開発へのモチベーション維持に少しでも貢献してくれたらと思います。

「つくる」を色んな面で考えられるようになった

個人でアプリをつくるということは、コードを書くことはもちろん、まずどんなアプリをつくるかを考えたり、どうやって広めるかを考えたり、すべてのことを自分1人でやらなくてはいけません。

普通の会社であるような分業は存在しないので私がサービスのオーナーでありエンジニアでありデザイナーでありCSでありマーケターです。

その中でも個人的には

どんな画面をつくって?どんなコンセプトで?どんな価値を提供するのか?

みたいなことを一丁前に考えてみようとしている時間が1番楽しいと感じます。 基本的にこの時間は全能感に包まれています。

もちろんプログラムを書く時間も自分が思い描いたものが少しずつ形になっていく感覚があってとても楽しいです。

まあどこに楽しみを感じるかは人それぞれだと思うのですが、個人開発では楽しいこともあんまり楽しくないことも全てひっくるめて「つくる」ということになります。

そんな過程でやっぱり勉強することになりますし、今世の中で流行っているようなアプリはどういう仕掛けで動いているんだろうとか、新しくどこかのスタートアップがリリースしたアプリにはどんな狙いがあるんだろうとか、個人開発を始める前と後ではそれらを見る目がガラリと変わりました。

すべてが自分ごとのように感じるようになりました。

それがプログラムについての情報であればこれは自分のアプリに活かせるのではないかとか。

グロースについての情報であれば、これもまた自分のアプリにあてはまるんじゃないかとか。

それまでなんとなく読み流し聞き流していたような情報が全てすとんと腹落ちするわけです。そしてそれを実際に試して実験できる場を持っていることになります。

この変化は私に多くのものを与えてくれたと思っていますし、

あのアプリはそういう仕掛けで動いているんだねふむふむ

で終わるのではなく

あのアプリはそういう仕掛けで動いているんだねふむふむ… 私のアプリではどうだろうか…カタカタカタカタ…全然うまくいかないじゃないか… どうしてだ?


みたいなことをできるかというのは結構差があると思うんです。

なにか新しい情報を得たときにそれを実際に試して気軽にトライアンドエラーが繰り返せる環境というのはとても価値のあることな気がしませんか?

就活


非情報系でエンジニアとして就活するとなると当然普段から大学で研究しているような内容をアピールできるはずもないので、どうしても実務経験でアピールしなくてはなりません。

私自身いくつもインターンをしてきましたが、実際に就活でパンチラインとして強かったのは個人開発でした。

そのプロダクトを何もないゼロの状態から自分で生み出して世に公開しているわけですからその過程やそれを裏付ける考えというのはやはり選考する企業にとっても良い選考材料になりますし、こちらとしてもいくらでも喋れるアピールポイントです。

私は特段この分野の技術を研究していて強いみたいなものは無く、でもそんな私がある程度就活で戦えたのは個人開発へ注いだ情熱があったからだと思います。

インターネットの向こう側にいる人


個人でアプリを開発しているともちろんカスタマーサポート的なこともしなくてはいけないのですが、これは普段ある程度の大きさの企業で働いているとなかなかできない体験なのではないかと思います。

驚くことに中にはプロダクトだけではなく、私自身を応援してくれるかたもいらっしゃります。本当にありがたいことです。

引越しの際には引越し祝いを頂いたりとか… 

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会ったことのない顔を知らない人が自分がつくったアプリを愛してくれて応援してくれるというのはエキサイティングですね。

(逆に顔の見えない人の行動で心が沈むことももちろんありますが...)

なにかサービスをつくるとなったときに、でかいビジョンや実現したい世界を想像することも大事なんでしょうしとても楽しいことだとは思うのですが、

まず「目の前のこの人」の日常に少しでも楽しみをお届けできたらという考えを持つことはそれ以上に大事なことだと個人的には思っています。

ただインターネットのサービスだとなかなかこの「目の前のこの人」が想像しづらいのも確かです。

しかしながら、個人開発では比較的想像しやすいんじゃないかなと思います。
規模が小さかったり、カスタマーサポートを自分でやったり、「サービス=私」みたいな感覚が強かったりするからです。
私自身この感覚というのはどんなに大きなサービスを開発することになっても失くしたくないものだと思っていますし、とても気に入っている価値観です。

セルフブランディング的な


個人開発をしていてそのことについて発信していると「[プロダクト名]のimjnさん」みたいに言っていただけるようになりました。これは意外と大きな変化で、初対面の時にその状態だと話が早いというかプロダクトを通じてなんとなく自分を知ってくれている人と話すのはとても快適だと感じています。

これからの個人開発の方針


私には学生という身分があと半年ちょっとしか残されていないのですが、これから卒業まではとにかくひとつのプロダクトをその分野において世界一のサービスにしたいと思っています。世界一といっても個人開発らしくニッチな分野で闘っているので大したことはないのですが、それでも1番というのは気持ちが良いもんだと思いますし、アプリ開発に打ち込んだ学生生活の締めくくりとしてやり切りたいなという気持ちでいます。

これまでは3つも4つものアプリを同時並行で個人開発していたりしましたが今後は一点集中で頑張るつもりです。

imjn

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