「22才の夏休み」2023/09/26

22才の夏休みが終わろうとしている。
この夏はごく限られた友達との約束やオタクイベント以外ではあまり人と遊ばなかった。人に会う気になれなかったので、誘われても「すみません、メンタルが終わっているので…」というカスみたいな理由で断ったりしていた。別にケアされたくて言ってるわけではなく事実としてそうだからそう伝えているだけなため、ここで追求せずにオッケーまたそっちから誘って!と言ってくれる人たちに恵まれていることが本当にありがたいなあという気持ちになった。
モラトリアムにしがみついていたい。私は、大学という場所をかなり気に入っている。小中高大という四種類の教育機関にお世話になったことがあるが、大学がいちばんお気に入りである。4年間サークルにも所属していなかったしキラキラ大学生とかではなかった。ただ、大学というのは別にそうじゃなくても受け入れ、何もない人間でもマーケットや競争から切り離してくれる場所だなあと感じている。大学生になった瞬間勝ち組とか負け組とか言い出すつまんねー人間が何故かメッチャ増えるのだが、そいつらは大学の真価を味わうことができていない、そいつらの言葉を借りるとすれば「負け組」なのでそいつらのことを気にして焦ったりする必要はないというのがこれまで大学に通ってみた感想である。
大学で出会った面白い人間というのはたくさんいるが、その一人が一度だけ履修していた他大学の教員である。かなりアナーキーな人で、1回目の授業から自己紹介として廃墟巡りをすることが趣味だと言い、堂々と不法侵入の話を自己紹介でしていたのでスゴかった。かなり思想が→側の方で、この地域で電気代があまり上がらないのは〇〇があるおかげだ!〇〇に反対する「←派」の大学教員は暖房もつけられず冬の寒さに凍えて死ねばいい!そうすれば馬鹿な「←派」大学教員がいなくなって優秀な→教員だけが生き残るからちょうどいいんです!!というようなことを言っていたのが最も印象に残っている。(解読してください)他の学生はどうか知らないが、私は彼のこういった講義の皮を被った演説をディズニーのアトラクションなどと同質のものだと捉えており、大変元気をもらっていた。好きなラジオでも最近言っていたのだが、ディズニーのアトラクションのストーリーというのはときに非常に理不尽な場合がある。乗車した途端、お前らのせいで神様がお怒りだ!というようなことを言われたりする。乗車しただけなのに…。単位が欲しいから彼の授業を履修しただけなのに、演説を聞かされるというその理不尽さが似ている。私はディズニーのテーマパークが好きで、影響もかなり受けているため彼の講義を愉快だなあと思っていたのも整合性が取れていると思う。
3年ほど続けていたバイト先に辞めますという連絡を入れたりもした。といっても最後の半年くらいは全く出勤していなかったのだが。バイト先の人たちはいい人ばかりで好きだったのだが、いかにもキチンとしていて人生を真っ当にやっている人たちが多く、この歳になってもオタク活動をして上述のような出来事ばかりを面白がって生きている自分と勝手に比べて辛くなり、足が遠のいていた。元々、当時の店長の顔の好みに偶然合致し顔採用で入ったバイトだったので(そのせいで同じような顔の女の子ばかりがいて、見分けがつかないからどうにかしてと言われ続けていた)マルチタスクが本当に苦手な私には向いておらず、ずっと使えない雑魚店員としてやっていた。からもういいのである。私のことを面白がり慕ってくれていた後輩たちやフリーターの女性にはもう一生会うことがないかもしれないなあと思うとほんのり寂しいが、まあどちらにせよあと数ヶ月でそういうことになっていたのだから、もういい。と思うしかない。
あとは、神聖かまってちゃんの22才の夏休みを聴いて、加速したりした。そういう感じの、夏休みでした。


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