見出し画像

drip HALF DAYPACK レビュー

今回レビューするバッグ:drip HALF DAYPACK
結論:可能性は感じるが中途半端

動画で見たい人はこちら(ほぼ同じ内容)

はじめに

ニーズに対して品薄が続き、何かと話題を生んだこの製品。
結論としては、いろんな意味で”変”なプロダクトだと思いました。
具体的にどう変なのか、良い部分と悪い部分に分けて詳しく話していきます。

良かった点

崩れにくいシルエット

表面は全てコーデュラバリスティックナイロンで構成されています。
Corduraの中でも摩擦に強く、硬めのBallisticを採用してるので、中がスカスカでもシワになりにくくいです。
同時に、生地か硬いおかげで、重いものを入れても大きく垂れ下がったりもしにくいので、幅広い運用でシルエットが崩れない仕上がりになっています。

絶妙なサイズ感

中のメッシュポケットはかなりの容量があり、いろんなものを入れることができます。
カメラ、キーボード、ボトル、子供のおむつや着替え、頑張って厳選すれば、1泊分の衣服など、多くシチュエーションに対応できる容量を兼ね備えています。
その割には、小さくまとまっていて、背負った時に「大きすぎて邪魔」みたいな印象は、あまり受けませんでした。
具体的には、バッグを前に持ってきた状態での車の運転です。
運転中も腕やハンドルがあまり干渉せず、この容量のスリングバッグの中では、最も快適に感じました。

クラムシェルオープン

このサイズのスリングバッグでは珍しい、クラムシェフオープンを採用しています。
全体が見渡せるので、物を入れる際に整理整頓がしやすいのと、
背負った状態で中にアクセスする際、比較的どこからでも手が入るので、非常に使いやすいです。
また、中はメッシュの仕切りで囲われているので、大きく開きすぎても、中のものが落ちづらく、安心して開閉できます。

少し気になる点

iPadの収納スペースがギリギリ

結論から言うと、MagicKeyboardを着けた状態でのスムーズな出し入れは困難です。
ポケットのサイズ的には十分で、キツすぎるわけではありません。
しかし、内側の布がスエードの様な素材で、MagicKeyboardと相性が悪く、ものすごい摩擦でホールドされます。
LogicoolのCombo TouchやMoftなど、ツルッとしたケースやスタンドをつけて運用する場合は問題ないと思いますが、MagicKeyboardを絶対に使いたい人にはお勧めできません。

ベルトの長さが固定されない

ここバッグにはベルトの長さを固定する機能がありません。
ベルト自体は車のシートベルト素材で、ツルツルしており、衣服とも摩擦が生じにくいので、快適に装着できます。
しかし、バックル部分にある簡易的な固定では、ベルトのツルツルさも相まって、バッグの重量を支えきれません。
ちょっとした動きでも長さが変わり、取り回すたびにベルトの調整をしなければいけないので、多くの人がストレスを感じることでしょう。
幸いなことに、バックルとベルトは簡単に外すことができるので、YKKのアジャスター買って、ベルトに噛ませれば、この問題は簡単に解決します。


バックルが硬過ぎる

このサイズのバッグには少しやりすぎな大きさだと感じました。
プラスチックパーツが大きい分、着け外しするに必要な力も大きく、運用を快適にするための脱着の役目を、完全に果たせていない印象です。
ベルトの太さ的に既存のバックルを使う場合はNIFCO製のこのバックルか、Cobraバックルくらいしかないので、もう少しベルトを細くして、Fidlockバックルを採用していれば、もっと快適に使うことができるのになーと、個人的には思いました。
 

ジッパーの耐久性が不安

耐久性や使いやすさの観点から、多くのバッグブランドはYKKジッパーを採用しています。この製品のジッパーはYKKかと思ってましたが、製品ページを見た限りではYKKであるかどうかわかりませんでした。
この製品のメインスペースは止水ファスナーになっていて、サラッとしたゴムっぽい素材が接着されています。
仮にYKKジッパーでなかった場合、劣化によってゴムの部分が剥がれ落ちる可能性があるので、注意が必要です。
YKKだったらごめんなさい。


クイックアクセスポケットがない

バッグ背面に小さなファスナー付ポケットがありますが、ベルトのすぐ近くに位置しています。
ポケットは片側に一つしかない為、左右どちらの肩にかけるかによって、使いやすさが変わりまいす。
さらに、iPadを収納した状態では、ポケットのマチがなさ過ぎて、ものを取り出しづらいと感じました。
位置的にもセュリティポケットだと思うので、想定されてないと思いますが、AirPodsなどの厚みのあるものは入りません。
頻繁に使用するクイックアクセスポケットとしては機能しないため、このバッグには事実上クイックアクセスポケットが存在しないことになります。
鍵やイヤホン、最近だと、マスクなど、日常的に頻繁に取り出す小物は多数存在します。
スリングバッグとして必須の機能である、外から簡単にアクセスできるポケットは、最低でも1つ欲しかったです。

結論

これはハーフデイ"スリング"ではなくハーフデイ"パック"である

デイパックとは、まる1日家の外で活動するために、必要なものを入れておけるサイズのバックパックのことを指します。
多くの場合PCやタブレット、書籍などの薄型のコンパートメントと、ボトルや衣類などのを収納できる、大きな空間、そしてクイックアクセスポケットで構成されています。
このプロダクトはそれら全てを半分にした製品であると解釈しました。
13〜16インチクラスのラップトップスペースは11インチに、
メインコンパートメントはボトル2本分くらいに、
クイックアクセスポケットは裏面のセキュリティポケットに、
バックパックハーネスは一本削ってワンショルダーに、
その結果、身軽でアクセスしやすいスリングバッグでもなく、肩への負担が少ないデイパックでもない。中途半端な立ち位置になっています。
しかし、このバッグはそもそも、
iPhoneほどコンパクトではないが、MacBookほどやれることが多いわけではない、iPadという中途半端な立ち位置のデバイスに最適化されたバッグです。
その意味で言うと大成功したとも言えます。
この中途半端さを愛せるかどうかが、iPad好きの心に刺さったのではないかと、勝手に考察しています。

👨‍💻著者の活動紹介

メジャーなものからマニアックなものまで
リュックやショルダーバッグなどを紹介するYouTubeチャンネル

ノーカットでバッグの細かな使用感が分かるYouTubeチャンネル

バッグのレビューや生活に役立つ情報の解説YouTubeチャンネル

Twitterで気軽に絡んでください🙋‍♂️

Instagram でお気に入りをピックアップ⭐️

TikTok もやってます!



よろしければサポートお願いします!より良い制作活動に活用させていただきます!