【日記】チャイム 2023/10/14

チャイム 2023/10/14

夜の11時26分ごろ,町のチャイムが鳴った。朝の8時と夕方の5時に鳴るチャイムが今,鳴った。おそらく誤作動。でも誤作動の3文字 (もしくは4文字) で片付く現象なのに,どうしてかいろんなことが頭によぎり,ここにのこしたくなった。

夜に響くエーデルワイスは不思議だった。エーデルワイスにはさわやかで,ほがらかで,夜とはほど遠いイメージを抱いてるため,なおいっそう異質さを覚えた。2023/10/14 23:26このタイミングで,どこか世界がズレてしまって,私の常識が通用しない世界に迷い込んでしまったのかとも思ったりした (すこしふしぎ的世界観のイメージ)。そしてそれに少しだけワクワクしている自分を感じ取った。ズレたことによって,世界がたのしくなることを少し望んだ。端的に言って新鮮な気持ちだった。でも,チャイムはすぐ鳴り終わるので,無駄な抵抗であることも同時に感じ取った。だって鳴り終わることで,夜の静けさ,何も無さ,孤独さをより際立たせるから。やっぱりひとりなんだって気づかされるから。
でもかすかに,なにか奇妙なものが夜に紛れて入り込んで,少しだけこれからの景色に悪さをしてくれたっていいのに,と思ったりする。そう思っておくことにする。

どうせそのうち朝は来て,何もなかったかのように素知らぬふりして8時にチャイムは鳴るんだろう。通りは車で溢れ,人は通常通り道を行き,そうしてこれまでの日常に上塗りしていくんだろう。そしてそのうち私の記憶も上書きされて,こんな些細な夜の気持ちなどなかったことになるんだろう。日常の圧倒的な余白に埋もれ,波にさらわれていくんだろう。
それでもその思いはここにのこしておく。だからなかったことにはならない。それでも,この日記をつけたことさえ忘れてしまうかも。そうなったら,まぁ,それでもいいだろう。

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