【内省】目

心根はコントラバス。重力の豊かさにぬらりと。
安定感があることは好ましい。ただ、生える雑念をほっとけない。そういうときは、抜くか否か。
引きちぎる際の暴力が隣のあんたに伝わって、その振動が大気を震わして、大気の震えは私の波間を脅かすのだ。怖い。
穏やかになろうとはしない。しかし穏やかをささやかに推奨する。あくまでも自然に。自然発生的である雑草のごとく、あくまでおだやかにささやかに穏やかに。

多数はやっぱり暴力だ。熱量が怖い。目の目の目。眼。何が怖いか。冷ややかな意思が、電波が、痛い。直で来る。思わず来る。
いやわかってる。脳のいたずらだってことくらい。おちゃめな脂質とたんぱく質の合計が、おのずから苦しめているって。でも、怖い。
さびた目と心。凝り固まったなにがしか。届かないなにがしか。壁。

ささやかな崖に立つ男の顔を見てやれ。穏やかな表情か、否か。
目を見てやれ。何かをにらみつけているか、それとも襲い来る熱量に負けじとかっぴらいている、そのさなかか?
それはステージか?ボールの上か?ベッドの上ではないだろうな?
……あくまでも、心根はおだやかであれ。沈め。

より純度の高い活動の支援に協力をお願いします。