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PLATEAUとgood-3Dを使ってVJをする

こんにちは、まどかです。
6月11日にトンネル東京で行われた「Hyper geek #3」でVJをさせてもらいました。その時の技術的なメモとして今回のブログを書きます。
できるだけ専門用語を使わず纏められたらと思います。

今回はこの4つの構成になります。

  1. どうしても使わないといけない「専門用語」の解説

  2. なぜ、PLATEAUとgood-3Dを使ったか?

  3. トンネル東京でPLATEAUとgood-3Dを使う上で工夫した事

  4. 今後のビジョン

1.専門用語の解説

VJ = クラブで映像を流す人。DJはディスクジョッキーの略で
VJはビデオジョッキーやビジュアルジョッキーの略語と言われている。
いい感じの映像を流してクラブを盛り上げる。
PLATEAU = 国土交通省が提供する都市3Dデータ「PLATEAU」。東京都23区全てのビル・家の形状の他に、地下鉄の駅などもある!条件を満たせば、無料での商業利用も可能な上、災害シミュレーション研究に使えるほど超高精度。
good-3D = 朝日航洋株式会社が提供する、都市データ。正式名称「3次元空間情報サービスgood-3D
航空機とレザーを使って製作された、都市の3Dデータ。3Dデータの中には、点群データも含まれる。航空機だからこそ測量できる広域な点群データ。

2,なぜ、PLATEAUとgood-3Dを使ったか?

今回の作品を作る時に、リアルな非日常を演出できないか?をテーマにしていました。
例えば、仮面ライダーの話の中で悪役ショッカーは幼稚園バスを襲います。冷静に考えれば、発電所をジャックした方が効率的です。しかし、発電所をジャックするストーリーにすると、視聴対象である幼稚園の年代の人には理解されず、一瞬で見飽きてしまうでしょう。逆に彼が日常生活で毎日利用している幼稚園バスを出すと、彼らは自分事としてストーリーに親しみを持ち、非現実な世界観にリアリティーを感じます。
今回の作品は”仮面ライダーの幼稚園バス説”と同じように、非日常に25分間集中してもらえるように、親しみのある現実を表現する事を織り込む事にしました。そこで利用したのが、都市データであるPLATEAUとgood-3Dでした。
 スクランブル交差点・109前のY字の道路などなど、多くの人が訪れた場所で、邦画はもちろん洋画でも取り上げられた渋谷は3Dデータを見るだけで、十人十色の捉え方をされたでしょう。

3,トンネル東京でPLATEAUとgood-3Dを使う上で工夫した事

トンネル東京のLEDディスプレイは、普通のディスプレイに比べるとかなり横長な巨大ディスプレイです。

見慣れたテレビと比べると3倍以上も横長な画面になっています。
またディスプレイの大きさは
高さが床から天井までびっちり3m。横幅は18.5m
横長すぎるので三分割法などの構図の作り方は通用しませんし、
ディスプレイが巨大なので、人間の視野角の問題で全体を見る事ができないため、製作者が意図しない見方をされます。
この条件を活かす方法として試したのが、「映像を作る」から「環境を作る」に意識を変える事でした。面白い環境を作る事で画面のどこを見ても楽しんでもらえる演出になるのでは思います。
今回使ったPLATEAUとgood-3Dは都市データなので、それ自体が現実的なデータです。そのデータを使いリアリティーがあり非日常的な演出にするために意識をしたのがカメラの位置でした。
仮想空間上でのカメラ位置を地上0m~229mの中で動かすようにしました。
229mは渋谷スクランブルスクエア(ビル)の高さです。仮想空間内で実際に行ける範囲内に縦横無尽にカメラが飛ぶ事で、リアルな非日常環境を演出できるのではないかと工夫したのが工夫点になります。

4,今後のビジョン

私は今後、メタバースの世界はどんどん日常に浸透していくと考えています。例えば体験する機械は、VRゴーグルの様に大きくメイク崩れを気にする物ではなく、iPhoneの様に誰もが購入でき生活の一部に溶け込んでいくほど手軽な物が登場するでしょう。
Google・Facebook・Amazon等が新しい価値観を作ったように、
メタバースも平成の時代には想像しなかった新しい価値観を作ると思います。
この新しい価値観をPLATEAUとgood-3Dなどの都市データを使いリアルな世界観の中で表現できればと考えています。


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