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【考察】西洋化とルサンチマン

定食屋でご飯を食べていた時のことを書きます.

これは資本主義の競争によって,環境にどのような影響が出ているかを示す良い例になると感じる.よくあることでしょうから,わざわざ言及する必要もないかもしれませんが,わかりやすい例なので,紹介させてください.

3人家族,両親と,小学校低学年くらいの子供が座っている.
彼らの話が聞こえてきます.

母「習い事何しましょうかね?」
父「水泳はクロールまでできるまでやった方がいい」
母「ピアノとかもできた方がいいわね」
父「そうだな,何事もこれができるようになったと言えるまでやった方がいい」
子供「… (黙って頷いている)」

ほとんど両親しか話しておらず,両親が一生懸命に子供に習い事を勧めたり,ここまで身につけてほしいとか,自分たちの経験上のおすすめばかり教えていて,子供の話を何も聞いていない.

自分たちの経験をとことん教えてやりたい,少しでも何かスキルを身につけて,他の子より優れたところを持たせたいという気持ちからでしょう.

しかし,それは暗に,子供には何もわからない,意志も判断力もないから,私たちが教えてあげないと何もわからないに違いない.
そして,道を作ってあげないといけない.

このような一方的お節介は,家庭間の中だけでなく,学校や職場など,あらゆる組織の中でも経験がないだろうか?

なぜ,このような一方的なお節介が生まれてしまうのか?
それは,私が思うに,西洋化におけるルサンチマン,すなわち,資本主義における競走の中で生じた自己肯定感の低下,さらに他者への嫉妬に原因があるのではないか.

私の経験上の話になるが,このような一方的お節介の下で成長した人間は,再び,必ず組織内の壁に衝突して,再びルサンチマンとなって,他者に対して,この一方的お節介を繰り返す.

このようなルサンチマンの継承によって,トップアスリートが生まれる場合もあるが,悪化していく場合には,自身の意見を発したいために事件が起こる.

トップアスリートが生まれ,新記録を更新し続ける.
そして,世界が革新的な技術発展を高速で遂げる.
一方で,格差が増大,多くの人がルサンチマンを抱き続け,社会が発展するのを横目に人々の幸福度は下がる.

どうしたら,ルサンチマンを抑制できるか?
私は,「競争を抑制すること」が,この抑制に寄与すると考える.

そこで,ベーシックインカムや,すでにあるものを安価で共有利用するシェアリングサービスなどは良い案であると思う.

しかし,現状,資本主義の土台が,競争で成り立っている以上,これらの方法でも限界はあると感じる.
誰もが,衣食住,交通といった生活の基盤を安心して受けられるベーシックサービス,シェアリングについても無料でシェアを可能にする範囲の拡大などが必要になるのではないか.

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