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諏訪地方は温泉施設があります

諏訪湖は諏訪市下諏訪町岡谷市がぐるりと湖を囲んでいます。
上諏訪下諏訪岡谷と私は呼びます。上諏訪も下諏訪も温泉がわきだしています。岡谷も掘削したところ温泉が湧き出て今では公共の温泉施設もできましたが、各地区等にある天然温泉施設は下諏訪上諏訪にあります。

写真は片倉館。上諏訪の湖畔にある温泉施設です。2月中旬に母とはいってきました。
詳しくは公式HPやWikiをご覧ください。
お風呂が110cmの深さ。建物の雰囲気が好きです。

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岡谷から上諏訪にかけて、戦前は繭、製糸紡績工場が立ち並ぶ町でした。
この温泉施設も製糸紡績工場の会社の建てた施設。
母は岡谷の昭和一桁生まれ。当時の田舎町であっても、お魚屋さんやお豆腐やさんなどあり、働いている人達で街は賑やかだったそうです。母の家は一般家庭だったのですが、たまたま祖父が工場長として働いていたため、銭湯は製糸工場のお風呂に入りに行っていたそうです。繭をゆでるためのお湯の火がちょうどお風呂のお水をあたたてめていたようです。
祖父の働いていた工場とは別の会社ですが、この写真の温泉施設もそんな会社のひとつでした。
それから戦争。工場は都会から疎開した東芝の工場などとなったそうです。母は当時女学生、そして終戦。学校改革。母は女学校に通ったまま高校生としても学校に通わなければならなくなったそうです。

母とこの施設にくると、昔話を母はいつもしてくれます。何度聞いた事か。女工さんたちが休日になると町を賑やかに歩いて華やかだったとか、諏訪湖から始まる天竜川に川上から飛び込みプカプカ流されて遊んだこととか。
工場が大火事で町の空が真っ赤になったとか。
腰が痛くて歩くのもやっとの母も、お風呂にはいれば肢の痺れがすこしはよくなるようで、いつも同じ話を何度となくしてくれ、それをフムフム聞きながら私は少々のぼせ気味となりながらもお湯のなかにじっと浸かり。

もうすぐ冬が終わる晴れた空にたたずむ建物。
この温泉にはいりにくる時は、あと何年私は母と一緒にこの温泉施設にくることができるのだろ、かと思うのです。
とまってほしい時間もあり、流れてほしい時間もあり。

温泉施設ではなくても、銭湯とか共同浴場とか、あまり馴染みの少ない方々もいらっしゃるかもしれませんが、広いお風呂は気持ちよいものです。


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