Virtu@lly Log 番外編 CHAMPAGNE AUBERT ET FILS Brut :シャイニーカラーズ5th anniversary シャンパーニュと向き合う+改訂版

シャイニーカラーズ・シャンパーニュを楽しむ
(https://note.com/imas_riya/n/n5fae4b89118f?sub_rt=share_h 該当記事の改定版です)

「シャンパン」「シャンパーニュ」って何?——って話、聞いたことありますか?
この面倒くさい記事を開いてくださった貴方に、明日から使えるシャンパン知識をおすそ分けさせてください。私見ですが、間違いなく有栖川夏葉は知っていると思います。

”Champagne”(シャンパーニュ)について

日本ではなんとなく「炭酸入りの白ワインのことかな?」という印象が多いですが、実は違うんです。
"Champagne"という名称は、
①フランス北東部「シャンパーニュ地方」で生産された葡萄(品種限定)を使用。
②伝統的な「シャンパーニュ製法」で造られており、アルコール度数は11%以上、瓶内熟成も規定(15カ月)以上されている。
この2点を満たさないと"Champagne"は名乗れません。

なので、ワインの瓶に"Champagne"と記載されていれば、上の条件を満たしていると考えていいと思います。要するに伝統的で手間暇かかった酒なんです。
SNSでは時々(コン〇フェとか、意図的に?)オリジナルの”シャンパン”等の誤用が見受けられますが、あんまりやりすぎると「シャンパーニュ委員会(Comité Interprofessionnel du Vin de Champagne: https://www.champagne-patrimoinemondial.org/)」に怒られる可能性がありますのでご注意を。ちなみに1941年から続いている由緒正しい団体です。

で、そんな由緒正しいワインがシャイニーカラーズとコラボしたわけです!
嬉しいですよね。特に前から好きな種類の酒なら尚更です。

テイスティングノート

さて、本編として、シャンパーニュ「オベール・エ・フィス・ブリュット/Albert et fills Brut」のテイスティングノートを書いていきます。「オタクの感想」と書くよりも、こう書いた方がカッコいい感じに見えますよね。

オベール・エ・フィス/Albert et fillsというのがワイン自体の、そして生産者の名前になります(情報不足気味ですが、たぶんそう)。ブリュット/Brutというのは「辛口」という意味です。

産地は当然ながらフランスのシャンパーニュ地方、その中でもヴァレ・ド・ラ・マルヌ/Vallée de la Marne地区の中にあるエペルネ/Epernayという街が、このシャンパーニュを製造している場所になります。どうもこの辺りは手頃なシャンパーニュが多いようですね。土地としてはシャンパーニュ地方の中でも北側であり、比較的冷涼らしいです。

で、テイスティングノートです。

「つやのある、少しだけオレンジと黄金がかかったような、淡い黄色。
泡立ちは綺麗で連続的、さらっとした感じ。イメージは比較的若々しい?

香りは中程度から強めで、小麦感より果実感が少し上回る。
あとは杏のコンポート、レモン、緑のハーブ、かすかにヨーグルト的な感じ。
少し紹興酒的な香りはシャンパーニュらしい。

泡は少し元気がよく、細かい舌触り。華やかでフレッシュなイメージ。
口当たりは元気よさげ、総じて辛口の泡。
そこからシャンパーニュ特有の熟成感、少しだけピノのような梅のイメージ。酸は程良く、渋みはあまり感じず。アルコール感はあまりないかも。
余韻はさほど重くはないけれど長め。」

はい。

全体的に、普通にしっかりしたシャンパーニュだと思います。
このままでも美味しいし、ひょっとしたら数年寝かせると違う顔を見せてくれるかもしれない。キンキンに冷やして飲んで、少し温まってくると、そちらでも違う顔を見せてくれますね。

私的なマリアージュ論

何に合わせましょうか?という話だと、安定したところで火の通った魚介でしょうか。このイメージだとそれなりにソースに拘ったものにでも合わせやすいと思いますよ。
それか、さっぱりめの脂が強すぎない味付けの肉。あとはナッツとか、チーズ(香りの強すぎないモノ)とか、サラミとか。
そういえばこのシャンパーニュ、あんまり香辛料のイメージはありませんでしたね?

まぁ雑な言い方をすると、しっかりした味のシャンパンって一部白だと合わせづらいトマト系ガッツリの煮込み料理とか、そういうものでもモノによっては合ってしまうんですよね。個人的な意見ですが。
これは比較的ライトな味なので、さっぱりめの味付けに合わせるのが一番だと思います。ホワイトソースぐらいならいけるんじゃないかな。

2日ほど栓をしておいても泡は相変わらず元気。とはいえ少しおとなしくなり、酸が増えたような気がします。香りは少し蜜っぽさが増して、全体としてなんとなく赤林檎的な香りに。そうなると不思議と舌触りもなめらかに、どことなく林檎酒みたいなイメージを感じます。2日前と比べたら甘いけどそれだけじゃなくて、少し酸味が残る。

ここまで書いて、答え合わせ。(ミリオンセラーさんのHPより)

シャンパーニュのブドウ比率を「セパージュ」と言い、その割合で味が変わってきます。
まぁ言われないと分からないんですけども。

ピノ・ノワール50%、ムニエ35%、シャルドネ15%
シャンパーニュ地方/マルヌ県

とのことです。
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区 は、比較的冷涼らしいです。
必然的に酸が増えますからね、酸を感じるのも間違いではないみたいです。
というのも、ブドウは寒い地方だと酸が、暖かい地方だと糖分が増えるんです。
光合成ですね。
同じ地域でなんとなく似たイメージを感じたシャンパーニュとしては、サントリーが輸入しているペリエ・ジュエ (Perrier-Jouët)のNV(ノン・ヴィンテージ。一番オーソドックスなやつ)でしょうか。
あちらはもっと酸と渋みが豊かでしたけれど、そこはメゾンの違いなんでしょうね。
NVだけあって、結構毎年セパージュが異なっているみたいです。

ジェネリック・シャニマス5thシャンパーニュについて

そんなこと言われても、もう手に入らんやないかい!という方のために、雰囲気を味わう方法があります。
原典となったシャンパーニュことAlbert et fills Brut、実は普通に通販で手に入ります。(https://mywineclub.com/products/detail.html?prod_id=NE270-7798833-0-1 など)
ネット価格は送料込み1本4000円前後ですが……不思議なことに、シャンパーニュ5本入り10000円!というセットに含まれていたりします(2024は価格改定でもうちょっと高くなってます。4本で12000ぐらい)。
このセットを買って、あなたもシャンパーニュ沼に足を踏み入れてみませんか?詳しくはネット検索してみてください。もしくはお問い合わせください。
そっちのテイスティングノートはこんな感じ。

「黄金色、かすかにピンクゴールド。泡は比較的シャンパーニュ的な細かさ。泡は強め。
透き通って良い透明感。
黄色い花の香り、シャンパーニュ的な熟成感、マロンっぽいまろやかさ?
舌触りは酸味と渋みもほどほど、後味も軽めですが旨味もしっかり。
こう、めちゃくちゃ複雑で強い香りとか、主張が超強い特色があるとか、そういう感じではなくて。
きっちり押さえるとこは押さえている、NVのシャンパーニュなら全然アリかなぁというシャンパーニュですね。今回のボトルは特に薄桃色みもある、ノワールとムニエが強く出た感じの色だったところもあると思います。」

……なんか前回と言ってること違うな?と思いませんか?
多少なりともボトル毎に保存状態等々が違って味に差が出ることはよくあるのですが、今回は大体同じとはいえ雰囲気が若干違う感じだったので、詳しく調べることに。

すると、いまネットに流通しているものは
ピノ・ノワール50%、ムニエ40%、シャルドネ10%と、ブドウの比率が違うことが判明。
(ピノ・ノワール50%、ムニエ35%、シャルドネ15%がシャニマスボトル版)

もしかしてセパージュが違うってことはベースヴィンテージ(メインとなるブドウの収穫年)が違うのかもしれません。
ということで、シャニマス5thシャンパンと純粋に同じものではなさそうです。残念……
ですが、基準となる味は概ね同じだと思いますので、よければ試してみてくださいな。

アイドル概念としてのシャニマス5thシャンパーニュ

「仮にこのシャンパーニュを28+αに当てはめるなら誰か?」
正直なところの印象としては、「アイドル(シャンパーニュ)適性は間違いなくあるが、その先は未知数。同一のNVだったらどうしても他に強いモノがたくさんある、けど組み合わせ次第ではめっちゃいい味を出しそう…………」
って感じのイメージでした。なので、当時の気持ちも含めて、このシャンパーニュに対する私のアイドルインプレッションは【七草にちか】です。
[not enough]を5.5thにあたって履修しましたが、そこらへんも加えて彼女がこのシャンパーニュの概念アイドルに相応しいと思っています。今のシャイニーカラーズ 、コメティックも含めて誰がいちばんイメージに近しい味を出したと思っているか?という問いに対して、私は彼女だと答えてしまいそうだと思うから。

マリアージュとしては、鳥ハムはスパイスとか軽めのソースを加えながら、筑前煮は味付け次第ですがそのまま適当に合わせられると思います。筑前煮みたいな醬油ベースだと、ちょっと七味振ったら合わせやすいかも。

おわりに

ここまでのシャイニーカラーズ 、5年を振り返って決して順風満帆とは言い難い感じだったと思います。そもそものCOVID-19だったり、天候だったり、その他諸々。
ですから私はここからが、シャニソンシャニアニも含めて進んでいくここからが更に楽しみです。
今度も決して山も谷もなく……とは言えないと思いますが、そこでこうしたワインのような良い味になってくれればいいなと、そうおもいます。シンプルだけど、複雑な、そんな感じ。瓶内二次発酵で最低15ヶ月を義務付けられているシャンパーニュのように、その更に上をいくMillésimé(単一年度のブドウで造られたもの)のように。
この5thシャンパーニュを私なりに解釈するとしたら、そんな感じなのかなと思います。
ちなみに私はこのシャンパーニュを4本買って、1本はシャニマスPたちと味わって楽しんだ次第です。
残りはここから5年、10年と熟成して、いいタイミングで開けることができれば楽しいですね。

そのうち「このワインを当てはめるなら誰か?」「〇〇っぽいワインは?」という妄言を蓄積して、おれの妄想はこれや!とまとめることができればいいなと思います。できれば安価で美味しいワインを使って。
その時はまた、是非おつきあい頂ければ幸いです。

著:riya
X/Twitter @cg_riya


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