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「意味の候補」の意味を探求する

ナラティヴやアサーションを学ぶ仲間とともに少人数で、タイトルの自主勉強会を実施した。
きっかけは、2022年2月20日に開催した「ナラティヴ・セラピーとアサーション・トレーニング」という講座で、ナラティヴのこうさんこと国重浩一さん、アサーションの平木典子先生のお話を聞いたことから始まった。
日常会話において、自分が発した言葉の「意味」は相手にどのくらい伝わっているのだろうか。それを確かめることなく、会話が進んでいくことはないだろうか。
そんなことを考えながら、言葉の意味を会話の中から探していくプロセスを体験するプログラムを有志で検討し、実施してみたのである。
ワークはデヴィッド・パレ著「協働するカウンセリングと心理療法」~文化とナラティヴをめぐる臨床実践テキストをもとにした。
期待を超える気づきがそれぞれの役割を持って臨んだメンバーにうまれていた。
会話のキャッチボールは、時間を置かずに応答することが求められることが多い。今回、内省したことを分かち合う中で、話し手役になった人から出た言葉は、「相手と対話しながら、今、ここで考えて話せばいいんだよね」だった。「自分がまだ言葉にしきれていないホヤホヤの感覚であっても、話をする中で感じ取っていくことで生きた意味になる」と、「カウンセリングはそういう場なのではないか」と彼女は語った。
生まれたての柔らかい言葉の意味は広範囲だ。
その意味を確かめていくプロセスで得るもの、深まるものがある。聞いてくれる相手への信頼であり、安心であり、理解されることへの安堵だ。
普段の会話であっても、焦らず慌てず、ゆっくり考えながら言葉を選んでいくプロセスがあってもいい。
ゆっくり対話することから、意味がうまれることの体験は心地よい。


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