何を書くか、より、何を書かないか?
中高生のころの教科書で水墨山水画を観たとき、そこに広がる「余白」に目を奪われたことを、いまでも覚えている。(横山大観の画だったような気もするのだけど、記憶違いかもしれない)
描かないという、描き方。この逆説が持つ、圧倒的な力。
「省略の文学」とも言われる俳句には、それが特に問われるように思う。17音という小さな場所の中に「何を書くか」、と同時に「何を書かないか」。書かないことで、17音の世界を大きく広げていく。
俳人 中村雅樹さんも、このように書かれていた。
省略する