LinkBudsを使ってみて

LinkBudsを買いました。発表された日に予約して。
以前から外音が自然に聞こえるイヤフォンなりヘッドフォンがほしかったのです。発表を見て、「穴あきイヤフォンなら外音取り込みは完璧なはず」と思うとどうしても欲しくなってしまいました。

私の住む札幌界隈を襲った大雪にもかかわらず発売日に届きましたので、使い始めてそろそろ一週間になります。購入検討中の方のご参考になればと、今までに分かったことを書いておきます。

開封の儀・外観

いろんな方々がやっておられますので、ここでは書きません。
形は、饅頭にドーナツをくっつけて耳に入るサイズにした感じですね。

装着


Sonyの説明によると、「ドーナツ部分を耳穴に差し込み、饅頭部分が耳のくぼみに収まるよう後ろに回転させて、フィッティングサポーターを耳介のひだに差し込む」とあります。
これがなかなか難しいです

まず、5サイズあるフィッティングサポーターのどれを使えばいいかがよくわかりません。落ち難さや耳への当たりを考えながら試すのですが、一筋縄ではいきません。
私の場合、Mでも楽に着けていられるし頭を振ったくらいでは落ちないので、最初はこれにしていました。ところが、頭を下げて左右に振ると落ちるのです。そんなシチュエーションは滅多にないように思うかもしれませんが、室内犬のトイレを始末しつつ「上手にできたね」と犬を褒めるときが、まさにこのシチュエーションです。それが一日に何回もあるのです。実際、とても危ない思いをしました。幸い落ちたLinkBudsが逆に跳ねてくれたので事なきを得ましたが、こういうことが起きる以上、Mサイズはありえません。
では、というわけでLを使います。頭を逆さにして振っても、メガネは落ちましたが、LinkBudsは落ちなくなりました。

ただ、少々耳が痛くなります。フィッティングサポーターとドーナツ部分が外側、饅頭部分が内側を強く圧迫するようです。
この痛みは、ドーナツ部分を耳穴にあまり押し込まず、軽く置く程度にすれば、ほぼ解消できます。しっかり止まっている感じがしなくなりますので(また犬のアレの上に落とすんじゃないかと)不安になりますが、意外に落ちません。メガネが落ちるほど頭を下げて振っても大丈夫です。

また、この装着方法では、低音が物足りなくなります。この問題には、以下の方法で対処できました。

  • そもそも音質など気にならない程度まで音量を落とす。

  • 少し大きめの音量にする。そうすると低音もちゃんと聞こえるようになります。

  • イコライザーで調整する。

私は、最初と二番目を採用しました。音量だけ変えればいろんな状況に対応できますから。

ここに至るまでに10回以上フィッテイングサポーターをとっかえひっかえして試す羽目になりました。

音質

私はオーディオに詳しいわけではありませんので、音質については素人の印象にすぎません。

私が所有するヘッドフォンであるソニーのWH-1000XM2と比べると、明らかに音質が落ちます。とはいえ、バックグラウンドミュージックを流しておくには十分な音質だと思います。そもそも音楽に浸りたいときに使う製品ではないでしょう。そういうときにはXM2を使います。

私が持つもう一つのワイヤレスイヤホンJabra Elite Active 65tと比べると、小音量では音質が少し劣るようです。低音が足りず、中音・高音が軽すぎるように感じます。今や一万円程度で買える65tに劣るのは少々さみしいところですが、ボリュームを上げればおおむね解消するようです。

そのほか音に関して

装着しっぱなしでも会話に何の支障もありません。呼びかけにも問題なく応じられます。会話相手の声は、XM2や65tの外音取り込みにはない自然な音で聞こえます。自分が話す声も違和感がありません。音楽などの音量が大きいと会話が聞こえにくくなりますが、これはLinkBudsのせいではありませんね。

PCを操作しても、キーボードやマウスの音に違和感がありません。XM2や65tの外音取り込みだと、メカノイズの高い音が強調されて聞こえて嫌な感じなのですが、そういうことは全くありません。

咀嚼音も気になりません。せんべいをかじっても違和感がありません。最初に試した時には少々うるさく感じたのですが、LinkBudsを外して試してみると、同じ音でした。「何か変化があるはず」という私の先入観のせいだったようです。

歩いたり走ったりしても、密閉型のイヤホンで着地時に聞こえるボヨンという音が全くしません。ただし、走ると、イヤホンが皮膚に擦れる音がかすかに聞こえます。

便利機能

スピークトゥチャットという「声を出すと音楽が止まる」機能がありますが、会話をするときにはなかなか良いです。でも、くしゃみをしても鼻をかんでも止まるので、私はOFFにしてしまいました。

ワイドエリアタップという「耳の前の皮膚を叩いて操作できる」機能は、便利と言えば便利ですが、さほどのありがたみを感じません。小さなLinkBuds本体を叩くのは割と難しいですが、耳たぶを軽く叩いても反応してくれますので、これもOFFにしてしまいました。

アダプティブボリュームコントロールという「うるさいところでは音量を上げる」機能があります。割と良い感じなのですが、残念ながら、ONにしていると会話中に音量が上がって会話を邪魔します。これもOFFにしてしまいました。スピークトゥチャットと一緒に使うべきものかもしれません。

マイクのノイズリダクション機能は、まだ使ったことがありません。遠隔会議などでマウスカチカチが押さえられるのは魅力的なのですが、後述する接続切り替えが面倒で使う気にならないのです。

残念なところ

音楽を聴いている途中に遠隔会議(Teamsとか)に切り替えるためには、スマホとの接続を切ってPCに繋ぎ直さなければなりません。これが結構な手間です。65tですと、スマホとPCの両方に同時に接続してくれますので、接続切り替えの手間がありません。

手が乾燥してしまっていると、ケースも本体もツルツルとよく滑ります。皮脂が出づらい年寄りにはつらいです。耳に入れようとつまんだら、スポンと指から飛び出してしまいます。ケースに至っては、握った石鹸が飛んでいく古い漫画のギャグのようなことが起きてしまいます。

スマホから7mほど離れると、接続が不安定になります。XM2や65tは安定していますから、小型軽量化の影響でしょうか。そうは言っても、Bluetoothの規格を考えれば許容範囲でしょう。

色々書きましたが、バックグラウンドミュージックが自分に付いて来てくれる感じは、なかなか良いです。もう手放せそうにありません。

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