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あなたに憧れています

『今』を生きてるのは『過去』があったからで
先に『未来』が待ってるからだ

小さい頃から誰にも言えなかった事がある
それは『もう一人の私』という存在だ
この子は凄い、私とは全然違う
明るくて前向きで人懐っこい好奇心旺盛な子だ


言葉が怖かった、ナイフみたいに胸によく刺さるから。抜くと傷が広がりそうで放置するしかなかった
飲み込んで蓋をする、バレないようにしないと
家に帰ろう、帰れば終わる
私だけの部屋がまってる、誰も邪魔は入らないし、入れさせない
それまでの我慢だ

不思議なことに、だんだん慣れてくる。
どうでもよくて、周りの人が視界に入らなくなる
これで良かったとか無になって、線を引いて色んなことを諦めてしまった。

そんな時に唯一心配してくれる人がいる
『私』だ
大丈夫、大丈夫、呪文のように唱えてくる
朝を迎えて、また学校にいく
頭の中で大丈夫を唱えて一日を終わらす
自分の味方はもう私しかいなかったから

そんな私が夢を見てしまった
キラキラ輝いて凄く綺麗で、ここに行きたい
胸が高鳴るなんて言葉よく小説で見かけるけどこういう事なんだって、胸が凄くドキドキした
私は役者になりたいんだ

思い立ったら直ぐに体が動いてしまう
沢山オーディションを受けた、演劇も勉強した
苦なんて一ミリも感じない
大好きだなって、もっと夢がみたいなんて思えた

一つ夢を持っただけでこんなに色がつくんだと思った
楽しい。それだけ、楽しい。
生きてる実感が持てたのはこの時からだ。

でも世の中は結果が全て
何年も追いかけて、私が手にした結果は何一つ残ってない
今まで何をしてきたのか、夢ばかり見てるこの時間は無駄だったのかと思えてきた
ここで、出てくるのは昔の記憶
そうだった、私は何も出来ない子だった
毎日朝が来るのが怖くて、一人で唱えることしか出来ない
何を自信をもって生きようとしてるんだろう
臆病で弱い自分、本来の自分
逃げ出そうか、どうせ誰も私を見てない知らない、いなくなったところで、気付かないんだから大丈夫だよ、もう終わろう
頭の中でループする言葉達が苦しくてどうにかなりそうだった

そんな時微かに聞こえる
まただ出てきた、もう一人の『私』が
嫌だ、嫌だ、終わりたくない
気付いたら泣きながら唱えてた、小さい頃みたいに
嫌だ、このままじゃ嫌だ
まだ諦めたくない
そう、また助けてくれた。
私を私が助けてくれた。

『今』まで何があった?
楽しい、苦しい、悲しい、嬉しい、全部を知ってるのは『私』だけだ
思い出も全部、感情も全部、『私』しか知らない
本当の味方は私だけなんだ
大切にしたい、未来を見せたいからこれからも一緒にいたい
そんな風に思った

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果たして『私』だけなのか

昔から考えてた『もう一人の私』ずっと感謝を伝えたくて
表現したかった事

『今』一緒に伝えてくれる人達が傍に五人もいる

『私』は本当に一人なのかな

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