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【老婦人との立ち話 その1】

息子たちを学校に送った帰り、Post Officeに用事があって行ってみると、まだ開店前で扉が閉まっています。扉の前に一人の老婦人がいたので、「Post officeが開くのを待っているのですか?」と聞くと、そうです、と。そのご婦人の後ろに並びました。しばらく待っていましたが、9時を過ぎても開かない扉に、あれ?と両者目が合いまして。

「開きませんねえ?」と声かけすると、
「これは文句を言っても良いわね」とご婦人。
でも、昨日より暖かくて良かったです、と言うと、雨も降っていないしね、と。
すると、「私はポストオフィスの後、花を見に○○へ行くんですよ」と、ご婦人。

続いて、「ここは花がなくて、寂しいわね。他のどの街に行っても花を見ることが出来るのに。ここは、(イギリスの中でも)一番リッチな街なのに、花すらないのよ。しかも、この街は観光客を呼び込みたいと思っているのに、見所もないし(←今の時期はと言う意味かしら?)。おかしいわよね。」と。


まあ、確かに、これだけ暗くて地面は湿ってうっとうしいとそういう気持ちになるのもわかるなあと思いながら、木の根元が空いていることに気付き、
「木の根元に花を植えたらどうでしょうね?」と言ってみると、
「それはいいアイディアね。でも、誰かが面倒をみないといけないわよ。」と。確かに。


そんな会話をしていたら、Post Officeの中から職員が出てきて、扉を開けてくれました。


ご婦人がその職員に"We have just been grumbling."と声かけると、職員さんは"I am so sorry."と申し訳なさそうに返答していました。Grumblingの意味がよくわかっていなかったのですが、不平を言うことだったのですね。そこで、そのご婦人とは別れてそれぞれの用事に。


帰りがけにまじまじと木の根元をみると、砂利で固められていました。ん?どうしてこんなことを?と考えてみると、そうだ、St. Albansの中心街はマーケットの日のゴミの量が半端ない。屋台の設営の車も歩道に乗り上げるし、木の根元に花を植えても、すぐにダメージを受けてしまうんでしょうね。


クリスマスのデコレーションがなくなったマーケットプレイスは落葉した木の幹だけが並んでいて、かなり色がない感じです。と、とぼとぼと帰ってくると、フラットの前庭には、白いつぼみを付けた草が芽吹いていました。春に向かっているじゃない!とすこし気持ちが和らいで。

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