リハビリ日記2 屁理屈と筋トレと整理

俺は理屈が非常に好きだ。筋トレをしてる時より筋トレの効能を読んでいるときの方がインナーマッスルが発達している錯覚さえある。いわゆる頭でっかちの馬鹿に良くある参考書を読んで勉強した気になっている奴である。
事実俺のkindleには筋トレ指南本とDTM理論の本が常人の3倍は積読されている。せめて全部読めよ。じゃあどれだけ理論派の賢いやつかというと理論に関しては興味あるもの以外はアッ無理と脳のやる気物質を放出する機能がストライキをしょっちゅう起こす。なんとなく賢くなった気になる理屈が好きなだけだ。屁理屈ギリギリである。
流石に修士課程まで取っといてこりゃいかんと最近はとにかく手を動かす、筋肉を動かすためにどう身体に信号を送ればやる気物質がズンドコ出てくれるか、みたいな本にまで手を出した。本末転倒もいいとこである。コイツ馬鹿かよ、としか思われない現象をループすることが多い俺にとって、生活に欲しいものは現在、広い部屋と座りたくなる椅子、これだけである。クソ重いダンベルも高性能マイクプリアンプもいらない。いや後者はタダでくれるなら欲しい。とにかく最近のQoL爆上げのために何をすべきかというと、やる気をどうやったら出すか、出したやる気をどう運用するか、これに尽きる。
少々前、といっても1カ月前の掃除されてない部屋の借主こと俺は部屋の入り口からベッドにたどり着くまでに2回の大股ジャンプを要した。机はほぼ機能していなかった。机の上にもモノがあらん限り積まれている、という訳ではない。机にスペースがあるのに椅子の周りに大量にモノがあるから座れないのだ。以前の俺は部屋の床は「汚れてない」というだけでモノを置くスペースという認識が確実にあった。いや認識があったというより、置いてはいけないというペネトレーション禁止ルールがあまりに緩かった。結果として床にあふれるモノモノモノモノ、存外に空いている引き出しや机、という矛盾だらけの部屋に君がいて…と美しい歌詞になっている。俺しかいないし部屋は荒れているので何が美しいかわからないが…。
とにかく俺は整理能力が小学生から一切の発達をしていない。おそらくそこらに歩いてる小学校高学年と掃除バトルをしたら3回に2回は負ける。掃除バトルってなんだ。俺は小学生の頃から箒のチャンバラが強かったが関係ない。整理整頓に大事なのは認識とタグ付けだ。ソースは本。最近は部屋に出入りするたびに一つ片づけをする…という亀戦法を学び、3日中2日は何とか忘れずに達成している。もっとかめはめ波ぐらいドカンと部屋を綺麗にしたいんだが音楽機材が高いので怖くてできない。でも我が家で一番高いのはMacBookPro様である。
俺の部屋はこち亀の日暮レベルの癖に、スマートなデバイスが非常に好きだ。断捨離も好きだ。なぜなら俺がどちらも得られていない属性の類だから。俺が憧れたり嫉妬する対象はすべて自分にないもの、これに尽きる。俺は自分大好きを併発しているみっともない大人なのでここをもっとこうしたい、と思わない領域は非常に自分に甘い。腹が減ったら食う。眠かったら寝る。酒を飲みたいときに人を呼ぶ。しんどい時は休む。性的なことは恥ずかしいからあまり言いたくない。人間の三大欲求と言おうとして人間の三大性欲と言い放った過去がある。恥ずかしい。とにかく相当自分の本能に正直に生きている自信がある。それでも心は病むことは多いし相当に打たれ弱い。学生の頃もっとこうしとけばよかった、の後悔があるとすればもっと心の筋トレをしとけばよかった。取り返しのつく失敗の経験、みたいな積み重ねのことをそう呼んでいるが、メチャクチャにしんどいことから逃げて生きてきた自信がある。何の糧にもならん。
そんな俺が成長期に何を発達したかというと屁理屈と正当化である。ウワー駄目な大人。こういう自虐を自分から言っといて人に言われたときのダメージを減らそうとする姿勢からもよく伺える。駄目な大人の代表になっても特別ボーナスはついたりしない。何とかしないといけないアレコレが多すぎて俺の頭の中の床面はまたも指南書や屁理屈の類で埋もれていって大事な情報にたどり着くのに2回以上の大股ジャンプが必要になるのだ。とりあえず今日からでも悪あがきをしたい、まずはプランク1分からだな、だれか一緒にやりませんか?(30分5秒 1782字)

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