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2020年を笑いで斬ってくれた!Netflix「さらば!2020年」

皆様明けましておめでとうございます。毎年、年末年始に旅行に行っていた私は、久々に東京でゆっくり過ごし、海外ドラマや映画ばかりを観ていました。年始早々、大好きな「ブラック・ミラー」シリーズのスタッフが制作したという「さらば!2020年」という作品が配信されたことを知り、早速チェックしてみましたよ!

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「ブラックミラー」といえば、近未来をテーマに不気味でゾワっとするストーリーが特徴的で、日本で言うと”世にも奇妙な物語風” 1話完結の人気オムニバスシリーズです。2018年に配信した「ブラック・ミラー バンダースナッチ」では視聴者がストーリーの展開を選択できるゲーム感覚の映画を制作したり、常に最先端を貫く作品ばかり。そんな「ブラック・ミラー」のスタッフが今回制作したのは2020年をシニカルな目線でまとめた作品でした。「ブラック・ミラー」を観たことがある方はわかると思いますが、「ブラック・ミラー」には笑える要素は全然ありません(むしろ怖すぎて笑えないのが最高なところ)ですが今作「さらば!2020年」はその真逆。とんでもなくふざけた作品でした(笑)


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記者、歴史学の教授、政治家、科学者、心理学者、IT関係、ミレニアム世代のギグワーカー、更にはイギリスの女王までが登場し(もちろん全員偽物)、インタビュー形式で2020年を振り返ります。私たちの記憶にも新しい2020年1月に大きく報道されたオーストラリア森林火災から始まり、イラン司令官の殺害、ハリー王子とメーガン妃の王室離れ、コロナウィルスが広がりその後のロックダウン、警察官に殺害されたジョージ・フロイドさんの死や警察に対するデモ、そしてアメリカ大統領選などなど・・・。主にイギリスとアメリカで起きたニュースを実際の映像と共にマルッと1時間10分にまとめたモキュメンタリー作品です。真剣にインタビューを受けているかのような映像ですが、内容を聞くと全員が真剣にふざけています。サミュエル・L・ジャクソン演じる記者は切れ味最高の辛口コメンテーター。クメイル・ナンジアニ演じるITのCEOは自己中心的で自信満々なお金持ち。リサ・クドロー演じる政治家はインタビュアーとずっと噛み合わず。クリスティン・ミリオティ演じるキャシーは一見、一般的なママにも見える女性ですが、実は2020年に人気のネット用語になった"カレン”を連想させるキャラクターなのです。

”カレン”とは:スーパーでマクスを付けず店員さんに注意された事に逆ギレしたり、アフリカ系アメリカ人に差別的な言葉を発したり、街中で暴走する白人女性のことを”カレン”と呼ぶネット用語

「こんな人いるわ〜」というステレオタイプを皮肉的にみんな演じています。ヒュー・グラント演じる歴史学の教授は「ゲーム・オブ・スローンズ」で歴史を例えたりするなど、時には「ちょっとふざけすぎだろ!」と思うところも多々あり(笑)アメリカのトランプ大統領は”下品な男” イギリスのジョンソン首相は”かかし男”呼ばわりするし(笑)レスリー・ジョーンズ演じるキレキレな心理学者は、大統領選でバイデン次期大統領の当選が決定した瞬間を「長いフライトの後に”大”ができた感じ」(=スッキリした)と表現するし(笑)2020年をおバカにどんどん斬ってくれてます。何より年末2020年12月27日にこれを配信できるという制作の行動の速さにもビックリです(笑)そして最後の最後のエンドクレジットでは「ブラック・ミラー」らしい未来をワクワク&ゾワゾワさせるちょっとしたオチもあり・・・!こちらはぜひ本編を見て確認してみてください。

予告版はこちら。


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