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蟹座08度「服を着てパレードするウサギたち」
マーク・エドモンド・ジョーンズの蟹座08度のサビアンシンボルは、Rabbits dressed in clothes and on parade.「服を着てパレードするウサギたち」です。
ディーン・ルディアはこの蟹座08度のサビアンシンボルを、 A group of rabbits dressed in human clothes walk as if on parade.「ウサギの群れが、人間の服を着て行進する」と言い換えましたが、内容的には、ほぼジョーンズのものと同じということができるでしょう。
「服を着たウサギ」というと、ピーターラビットや不思議の国のアリスに登場するウサギの姿を、思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
蟹座のルーラー(支配星)は、「月」で、月は生まれてから6歳頃までの年齢域をつかさどります。この間、子どもたちは絵本やアニメなどの世界に親しみますが、この「服を着てパレードするウサギたち」とは、まさにそれらのお話に登場するキャラクターの姿ということができます。
どうして他の動物では無くて「ウサギ」なのか? という点に関しては、ウサギが「月」を表わす動物であるからということができます。それは、ウサギは、白い色をしている(中には茶色のものもいますが)、モフモフしている、柔らかい、やさしい印象であること、多産であることというような点が、蟹座(月)の象意とリンクしているからということができるでしょう。
この度数のドデカテモリーは、度数前半が乙女座、そして度数後半が天秤座になります。
度数前半の乙女座は、12サインのうちの前半6サインの最後のサインとなります。前半6サインというのは、個人が持っている人間としての要素ひとつひとつを表わしています。それが6番目の乙女座で統合されて、次の7番目の天秤座からの後半6サインは、その完成した個人が、他者や集団との関係を持つことがテーマになっています。
ですので、ウサギたちが人間の服を着ている理由は、このドデカテモリー乙女座が持っている「人間としての統合」にあるといえるでしょう。
そして、次に、度数後半のドデカテモリー天秤座について、見てみましょう。蟹座にとっての天秤座は、アスペクトとしてはスクエアーの関係になりますので、この二つは、そのままでは両立が難しいサインどうしということができます。
水のエレメントとして「くっつく」性質を持ち、親しい人たちとのデリケートでしっとりとした心の交流を好む蟹座と、風のエレメントとして「さばさばとした」性質を持ち、どこまでも広くひろがるような平等な交友関係を好む天秤座は、なかなか相容れるのが難しいものがあるわけです。
それでは、蟹座と天秤座の統合は、どうしたらうまく行くのか? のひとつの答えが、このサビアンシンボルに描かれているということができます。その答えとは、「コピーして増やす」です。コピーして増やしたからこそ、ここではウサギたちはあたかもパレードしているくらい、たくさんいることになります。
実はこの「コピーする」というのは、蟹座(月)の象意のひとつでもあるのです。子どもたちが周囲の大人たちの振る舞いを真似して(コピーして)、さまざまなことを身に付けて行くように、蟹座(月)にはとても優れた模倣(コピー)能力があるのです。
それと、天秤座などの風のエレメントの象意の中には、たとえば紙を裂いて行くと紙吹雪みたいになりますが、そのように「バラバラになる」という意味合いがあります。
これは、「くっつく(水)」「ひと塊になる(土)」の逆の作用となります。この蟹座のコピー能力と、風のエレメントのバラバラになる性質が組み合わさったとき、ウサギはコピーされて量産されたような姿になった、ということができるわけです。
そしてまた、このサビアンシンボルの度数である08度は、神聖幾何学的には、四角形とひし形の組み合わせの八芒星で表されます。ここには、正反対の性質のものの「統合」「溜め込み」「圧縮」があると考えます。そこからは「根本的な変容」ということも起きることになります。
ここでは、もともと天然な自然界の生き物であるウサギが、8度の変容工場の中で「圧」を掛けられて、ドデカテモリーの乙女座で「服を着て」人間のキャラクターとなり、次のドデカテモリーの天秤座で「多数」に分散されて押し出されてくるといえます。
これらのことから、このサビアンシンボルを活用して行くには、同じような考えであったり、同じような立場である人達が、たくさんいることのメリットに目を向けてみると良いということになります。
現代においては、時代的に、SNSの普及とともに「そうだよね」と共感し合える人たちがたくさんいることが、強みとなってすぐに反映される時代となっています。
ひとことで言えば、「いいね」の数の多さのパワーのようなものが、この度数では発揮しやすいということができるでしょう。
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