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ドラマから見た中国(その8)爆笑の中国版フレンズ「愛情公寓」にハマる←蔵出し再掲

今回の蔵出し再掲は「愛情公寓」。この記事を書いたのが2010年3月10日、ちょうど10年前ですね。それまでの中国ドラマにないコメディー、しかも都市型コメディー、ただひたすらに笑わせるといった愛情公寓の垢抜け感は、ある意味衝撃でした。そのフレンズパクりっぷりも当初は目立ちましたが、シーズンを重ねるごとに独自の進化(脱線!?)を遂げていきました。その後シーズンを重ね2020年にはシーズン5が登場。当初の圧倒的な人気から比べると評価はやや賛否両論のようですが、今度はそちらを見てこちらの10年越しの「続編」記事としたいなあと思います。(以下は2010年3月10日エントリー当時のままの文章です。)

いやー、このドラマは久々に単純に楽しんでみさせてもらっています。今日ご紹介するのは「愛情公寓」です。

既に第2季(セカンドシーズン)まで終了しているこのドラマシリーズは、中国(ベースは上海が舞台)若い男4人、女3人の友情、愛情を描いたドタバタコメディーで、正にかの有名なアメリカ・Sitcomの最高峰にそっくりの「中国版フレンズ」、一部のスキット、ギャグは本当にもろフレンズからのぱくりと言うすごさです。ただ、じゃあつまらないかというと、適度に現代中国(上海)のバックグラウンドに溶け込んでいて、テンポの良さもあってメチャ面白い!特にフレンズにもメチャはまってしまっている自分にとっては、中国語でフレンズを観ているような気分に陥るような、そんなところもとっても良いです。

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こちらは第2季のキャスト、こっちの方が自分は好きかな。

都市で生きるなりの苦労話は織り込まれているものの、全くのコメディなので悲壮感は一欠けらもなく、ここまであか抜けた中国ドラマが逆にとっても新鮮です。これまた最新の中国語スラングや流行語を学ぶにも最高のテキスト!英語の勉強でも相当フレンズにお世話になったし、これで自分も現代中国語をブラッシュアップしたいと意気込んでいます。個人的にお気に入りキャラは女性は胡一菲と唐悠悠(第2季より)男性なら関谷神奇(以下参照)と张伟(第2季から)でしょうか。

フレンズとここまで似ていると、もうそれは逆にオリジナリティなのかなあなんて感心している中で、特に日本人の関心を引くであろうキャストは、横浜からやってきた漫画家の「関谷神奇」、彼が7人の中の一人として、少しなまった中国語を駆使して大活躍します。実際は中国の俳優・王传君が演じているので、発音をわざと変にしている以外は中国語もぺらぺらなのですが、その彼の描き方もまた本当にカジュアル、そして面白い!もちろん日本人であるというキャラを使ったギャグやストーリーはたくさん盛り込まれていますが、現代若者向けドラマで日本人(役)の彼が中国人と全く違和感なく対等に描かれていることは、本当に心地よい爽やかさを感じます。以前の記事:「鋼鉄年代」から見た中国(7:その1)戦後中国での新しい日本人の描かれ方で紹介したのとは180度違う雰囲気のドラマですが、これもまた同じような強い新鮮さを感じました。

就職活動をする関谷君の動画履歴書という設定、関谷君最高です!

そして、ドラマには(関谷君ではなくて、本当に日本人が演じている)日本人出演者も幾人か。日本関係が自然に、カジュアルに出てくるのも、これもやはり関谷君効果でしょうか。その中ではアメブロもやっていらっしゃるねんど大介さんも出演されていました。怪しい手品師役を爆笑中国語でこなしていてスバらしい!今度は関谷君のような役も日本人がそのまま演じるような方も出てくるでしょうね!

ドラマは第2季が終了したばかりで、現在は愛情公寓ホームページ(注:ドラマのHPというわけでなく所謂SNS、元々台湾発で、主に若い男女の交流・出会いがテーマのよう、といっても投票のためにログインしただけでまだ機能は良く分かっていませんが…)上で、第3季のストーリーをどういう方向を左右する第2季のラストシーンに関して視聴者投票が行われているところ、自分も思わず投票してしまいました。こんな視聴者参加型の試みも、既に第3季以降が確実な愛情公寓だからできるんでしょうが、現代的・フレキシブルですね。今から第3季が楽しみです(笑)。

11年間ベトナム(ハノイ)、6年間中国(北京、広州、香港)に滞在。ハノイ在住の目線から、時に中国との比較も加えながら、ベトナムの今を、過去を、そして未来を伝えていきたいと思います。