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テント泊はしっかりした装備で

去年に引き続き、今年もテント場はあふれかえっています。
あまりにも多いので「予約制」に踏み切ったテント場もありますが、その反動で予約が要らないテント場に人が流れているようです。

話を聞いてみると
「テントの方が安心だから」
という声と
「山小屋の予約が取れなかったので仕方なく」
という声が聞かれました。
いずれにしてもテント泊山行は体力的に厳しく、怪我のリスクも高まるので十分注意してほしいです。

見ていると時々トラブルが生じている方がいます。
その多くは「道具を正しく使えていない」ことが原因ですが、そもそも「しっかりした装備でない」ケースも見られます。

テント

ネット通販を見ていると、よくわからないメーカーの安いテントが山程でてきます。
少なくとも稜線のテント場ではしっかりしたメーカーのテントを勧めます。
テントは「家」であり、快適に、安全に寝るための道具だからです。
「最初は安いのでもいいや」という道具ではありません。

さすがに北アルプスの稜線上では皆さんしっかりしたメーカーのものを使っていますが、八ヶ岳の樹林帯のテント場でたまに「これ、どこのメーカー?」ってテントを見かけるので心配になります。
防水性、透湿性、強度、軽さ・・・、個々のパーツの細部にまでこだわって作られている点を見逃さないでください。

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シュラフ

テント同様、シュラフもネット通販で安いものがたくさん出ていてびっくりします。
「街に近いオートキャンプ場で、夏休みだけキャンプする」人にはこれでもいいのかもしれません。
でも、テント泊山行をする方には、やはりしっかりしたメーカーのものをお勧めします。

朝まで熟睡して気持ちよくテントから出ると、隣のテントの人が「寒くて眠れなかった」と言って驚かされることがあります。
色んな要因がありますが、シュラフの性能もよく考えて使ってください。
シュラフには「対応温度域」というのがあります。
季節、標高、天候などの条件と合ったシュラフを使ってください。
寝不足で山行を続けるのは事故の元です。

バーナー

先日バーナーのトラブルを抱えている方にお会いしました。
着火してもすぐに消えてしまったり、火が全然安定せずに困ってました。
一向に食事になりそうにないので見せてもらうと、「ネットで買った」というよくわからないメーカーのもので、使うのは「今回は初めて」とのことでした。
OD缶との接続などあれこれ確認してみましたが、確かにうまくつきませんでした。

結局使用を諦めて、一緒に来ていた友達からお湯をもらい、カップラーメンを作って食べてました。
バーナーからガスが漏れてたりすると爆発や異常燃焼の恐れがあり、大変危険です。
そして食べ物にありつけないというのはぞっとします。
(ラーメンをそのままかじったとか、アルファ米を水で戻したという話もありますが)

ネット通販には大量の商品があふれています。
でも山で使う道具は、信頼できるメーカーのものを買ってください。
ほとんどの人はしっかりしたものを使っているのですが、今回テント、シュラフ、バーナーでトラブルに遭っている人を見かけたので書いてみました。
事故なく楽しい山行でありますように。

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