ちょっとした工夫
広大な自然の風景の中で撮るのとは違い、動物園では背景の選択で迷うことが多々あります。
割り切った動物園のスナップ写真であれば関係なくありのままを写し込みますが、生きもの主体で引き立てたい場合は主役同様に背景が大事になります。
私の場合、最初は漠然と主役をフレームに収めながら「そのうち」思い付くなにかを探ります。
ある日、タンチョウを撮っていました。
美しい。
もう少し、この白黒コントラストと赤を引き立たせるにはどうしようかと考えました。
あ・・・とひらめきました。
最初は邪魔に感じた後ろにある黒い鉄塔。
これ、使える。
もっと、鉄塔側に寄ってくれたら・・・
そうそう。
これで黒の背景に収まるかも。
とは言え、ギリギリすぎる。
上向いて・・・
ありがとう!
上手く黒バック撮影が出来ました。
こんな楽しみも写真の醍醐味。
ちなみに2020年度旭山動物園ポスターに採用されたエゾタヌキの写真。
ちょっとした黒っぽい機器の前で佇んでいたところを撮影しました。
特別に黒い背景を足したのではなく、撮影後に周囲を少し暗くしたものです。
工夫とは言いましたが、「気付く」余裕を持つことが結果を増やす近道かもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?