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写真と映画の違いとは?

正しくは静止画と動画でしょうか。
いや、写真と静止画はちょっと違う。
動画と映画も違う。

細かい拘りはちょっと置いて、
私は写真と映画に人生の大半を費やしていますが、この二つの違いについてご質問を頂戴します。

違いは明らか。

写真(ここでは飾られたプリント)は観るものの時間を拘束しません。
自由気ままに観れます。
だが不思議と気に入った一枚の作品やかけがえのない記録、記憶は時間が経つのを忘れて見入ります。
何度も何度も。
更に切り取った瞬間の構図や情報の整理が巧みだと、その時の前後も含んでいるかのよう。
これが写真の醍醐味。

映画は時間経過と間を活用して観るものをその世界に招待します。
かつては写真が動き出したという事なのか、活動写真と言われておりました。
時間を拘束する分、ここの詰めを誤ると苦痛な時間に縛られることになります。
映画館なら最後のオチまでなんとか観ていただけますが、これがテレビやネット上の動画なら違うものに移行してしまいます。
そうならないようにするためには、巧みなシナリオや構成、モンタージュ(伝えるためのカットの順序)がモノを言います。

ご質問される方は、撮影ノウハウを指してると承知しておりますが、上記の奥深さに浸かる身としては、その撮影法やフレームの選択肢まで変わってきます。
高みを目指すほど、そう簡単に操れるものではありません。
全く別物くらいに感じています。

その証拠に、これは私の場合ですが、
写真を撮っていた後、動画のカメラマンとして納得がいくようになるまで3日くらい要します。
その逆も然り。
その繰り返しは楽なことではありませんが、私の場合は相乗効果の機会だと楽しんでいます。

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