ちょっと弱ってたっぽいけど台湾を楽しみにしてた頃

「万引き家族」を観る。
泣きました。
人が人を愛する、という場面を、こんなにも真正面から、そして日常の中で撮っているなんて。
特に忘れられないのは、風俗(なの?あれがどこまで合法だとかなんだとかは分からない)で「痛かったね」「あったかいね」と女の子が吃音の客に言うシーン。
松岡茉優さんと池松壮亮さんが凄まじい、というのは自明の理として、あの声の震え、女の子の太ももについた涙を拭う手、に号泣してしまった。
そして柄本明の駄菓子屋のおじさんが、「これ、やる」と言うシーン。
そうだよね、分かってたよね、とっくにあの子供がおかしいって。だから見て見ぬ振りしてて、それでも妹にやらせるな、って言葉をかけてあげた。
人が人を受け入れる、「生きてるだけでいいですよ」というシーンに泣いていて、アラアラどうやら弱ってるな私、おい。
120分も超えているのに、どうかこの人たちの生活をただ見せてくれ、おわらないでくれ、ドラマチックなことなんか起こらないでくれ、と思った。
なんせさ、樹木希林さんがさ、ものっすごくおばあちゃんでさ。
はっきり言ってしまえば、もうすぐこの人の命は尽きるんじゃないかしら、っていう、実際にそうだったからと言われてしまえば身も蓋もないけれど、そういうふうに役者が演じていることが、あの淡々とした映画に「終わり」の予感をずっと感じさせる。
おばあちゃん子には、きつい。
ああ、まだおばあちゃんが生きていたら、私はどんな話をするかな。
何を一緒に食べたいかな。
おばあちゃんの作った、海苔がかかったチャーハンかな。
それとも出前のラーメンかな。
近所の美味しいハンバーグ屋さんのハンバーグかな。
おばあちゃんのお姉さんが作った梅干しかな。
そういうふうに思わせてくれる日本の映画が、パルムドールを取ったことに、改めて喜びが湧き出る。

大好きな友達が、もうすぐ結婚する。
その友達からの遊びの誘いと、自分のやるべきことを天秤にかけねばならなくて、こういうときカレンダー通りではない自分の生活が嫌になる。

ブルドッキングヘッドロックを観にいく。
吉祥寺シアター、好き。
そしてブルは喜安さんのやりたいことが爆発していた。
劇団じゃないと作り得ない演劇だ。
劇団って大変なことも多いけど、やっぱり圧倒的に創作環境として素晴らしいよなと思う。
竹内さんと小林くんの二人組、ピクサー映画に出て来そうで笑った。
あと小林くんがいちいち声デカくて、私がブルに出た時、一緒に客演していた松本さんが「とりあえずでかい声出すだけで面白い」と言っていたのを思い出した。
あの時も楽しかったなぁ。
ただ休憩なしの150分はちょっと長くて(単純にお尻が痛くて集中できなくなってくる)、私もついつい長く書いてしまいがちなので、こういう体感になるんだと覚えておこうと思う。
そしてついつい際限なく飲みたくなってしまいがちなことには、反省。

暑い。
5月だっていうのに30度越えとは、もうどうなっちゃうのこの夏は。
暑さが苦手な私には、地獄の始まりといってもいい。
ただ洗濯物がすぐさま乾くのは歓迎すべき事態である。
今日も起きて洗濯機を回しながらご飯の支度をして「いだてん」の録画を見ながらご飯を食べて洗濯物を干して掃除をしてシャワーを浴びてメールやLINEを返して出かける支度をして、もしやと思って洗濯物を触ってみたらもうパリパリに乾いていた。
すげえや!
しかしまあ、時間が足りない。
やりたいことは溢れかえっているのに!!

今日も異様な暑さ。
じっとパソコンに向かっているだけで汗が出てくるので、どうしたことか!!とふと室内の気温を見たら32度だった。
そりゃあ汗も出まさぁね!!
なんなのだからまだ5月ですよ。
せっかくの土曜日も、季節外れの法外な暑さは街にイライラをもたらしているようだった。
窓の外からは赤ちゃんの泣き声と、おじさんが「あっつい!!!」と怒鳴る声。
そう、お天気に怒鳴ってみたって仕方ないのだけど、怒鳴りたい気持ちはよく分かるよ、おじさん。
大事にとっていた、例の赤い実弾けたハーゲンダッツを午後イチで食べてしまう。
美味しいや!!
バタバタとプロットと荷造りを進め、クリーニング屋、ダイソー、スリーコインズと生活臭のすごい買い物を済ませ、半田さんに会う。
途方に暮れていた次回公演について、光が見えてくる。
私は「うじうじしてる暇があったら、人に相談したほうがいい」という教訓を何度得れば気がすむんだろう。
まもなく6月。

朝から全力でダルい。
早くも暑さ負けでしょうか。
明日には12年ぶりの海外旅行出発だってのに、まだやることが終わりませんよ。グエグエ。
と、こんな憂鬱モードで旅をスタートさせちゃあダメだ!
明日の昼には念願の台湾!!!

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