「おい」「んー」「寝るならベッドに行け」「やだ」「何で」「まだ眠くない」「嘘つけ」「起きてるし」「いい加減にしろ」「だって」「何だよ」「一人は寂しいよ…」束の間の静寂の後、本を閉じて眼鏡を外した。抱き上げると嬉しそうに手を伸ばしてくるから、我ながら甘い、と苦笑して腕に力をこめた。
140字小説15

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