青桐美幸 2017年8月5日 23:35 薄暗い部屋の中で目を開けると、あどけない寝顔が傍にあった。柔らかな髪を一撫でし、こみ上げる愛しさを飲み下す。ゆっくりと身を起こすと、肌寒さに一瞬震えた。惜しむ熱を振り切るように抜け出そうとして、音もなく抱き込まれた。「まだ帰るなよ」と落とされる声に、再び意識が囚われる。 #小説 #140字小説 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート