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MLM(ネットワークビジネス)の課題をマーケターが論理的に考察①ビジネスの実態

※はじめに※
この投稿は、MLMビジネスをしている方々を批判するものではありません。
マーケティングの視点から課題を見抜き、勿体ないと感じている点を論理的に説いています。
この考察が、ビジネスをされている方のお役に立てれば幸いです。

私がMLM製品を購入している理由

正社員の頃は 全く情報が入ってこなかったMLM。昨年 独立した途端に各方面から お誘いいただくようになりました。現在、ビジネスはしていませんが、3つのMLM製品を購入しています。

正直、最初はMLM自体に抵抗がなかったといえば嘘になります。ビジネスモデルのイメージが悪すぎるからです。

ですが マーケティングに携わっている身として、デジタルの世界ではない、紹介だけで成り立つマーケティング業界の実態を知りたいという興味はあり、そのビジネスモデルを学びたい意欲から まずは毛嫌いせずに【知って理解しよう】というスタンスで始めました。

1年で3つ、それぞれ異なる企業の製品を購入している中で理解したことと、そこから見えてきた課題を述べていきます。
本記事では、まずはビジネスを理解していただくために 実態について述べます。

MLMについておさらい

そもそもMLMが何なのか、おさらいしておきましょう。話題のchatGPTくんにMLMについて、聞いてみました。出てきた回答は以下👇

・広告費が入っていない分、製品・サービスが安価に手に入る
・広告費を販売員の報酬に回す

一般的に 認知されている内容と相違ないですよね。

大枠の理解、ビジネスのターゲットとマーケットについて。

ターゲットは、
・収入が不安定
・ITリテラシーが低い(多少あっても得意ではない)
・リアルのコミュニケーションに強い
・文面で色々と語るのがあまり得意でなく、体験型を好む感覚派
の方々です。

むしろその逆の、安定した収入を得ており ITリテラシーが高く、オンラインコミュニケーションをうまく活用し、文面で発信されている方には強く嫌われる傾向があります。

マーケットは ご存知の通り、人の繋がり。リアルなコミュニケーションです。そのため当然 最初は実践販売やマインドセミナーなどイベントへの参加が認知の場になります。

本来、こういったセミナーやイベントにも MLMの勧誘が会う目的だと伝えるのがルールになっていることが多いですが、MLMのビジネスモデルのイメージが悪すぎるので、もちろんそのような形で勧誘する方は少ないです。
イベントの内容だけ伝えて、参加した際に MLM製品を知ってもらうのが目的だった、と理解するケースがほとんどです。

イベント参加者の構成

ルールでそうなっているのか、そうでないのかは ビジネスをしていないので正直 分かりませんが、誘った方が所属しているリーダーが主催し、そこに紹介者が勧誘相手(買い手)を連れてくる、という構成が多いです。

その構成になっている理由を リーダーに聞いたことがあります。
「契約に繋がりやすいから」
とのことでしたが、これには 以下2つの要素があると思います。

・リーダーの権威やスキルを借りてセールスをしている
・断りにくい、場の雰囲気作りができる

こう書くと、文字面は悪く見えるかもしれません。ですが MLMに限らず、こういった要素を活用してマーケティング活動をしている事業者は ごまんといるので、単に MLMだからこういうスタイルが嫌だわぁ~と思われる方は、マーケティングリテラシーが低いと言えます。
この要素に問題があるのではなく、それまでの前提に課題があるのです。

無意識に借りている、リーダーの権威とスキル

リーダーの権威とは、リーダーが築き上げてきたブランドです。
リーダーの本業は、別でビジネスをしており そのビジネスで成功している方が大半。
ブランドは、本業で築き上げてきたものです。
ビジネスで成功しているため、実践販売におけるトークスキルにも当然長けています。

製品の良さゆえに、誤解しやすいポイント

製品自体は物が良いものがほとんど。ですが、個人的にビジネスリテラシーが高くないと判断が難しいものもあると感じました。ポイントは以下2点👇

・売っているものが実態のある「物」ではなく「サービス」である場合、良いサービスか否かの判断をするレベルが上がるため、注意が必要です。
・「物」について、美容品に関しては 効果・効能が人によって異なり、体質や肌との相性もあるため、薬機法に違反してセールスをしている方々のセールストークに注意しましょう。

システムは古い傾向にあり

私は3企業しか知らないので、その他 企業の傾向については MLMに詳しい知人から聞いた情報になりますが、システムは紙や電話、都度人づてに確認、など 時代にマッチしていない傾向があります。
ビジネスをする上でも、体制など仕組みが整っていないと感じるシーンが多々ありました。

以上が実態になります。前述の通り ビジネスをしていないため、インセンティブについては詳しくはわかりません。
ただ、企業によって配分が異なるということ、旅行がインセンティブになっている企業が多い傾向にあるようでした。


次回は、この実態を踏まえて 感じた課題について、マーケターとしての見解を述べていきます。

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