催花雨春(さいかう)

小学校までの通学路は大きな上り坂、大きな下り坂があって、子どもたちは6年間で自然と鍛えられる。

私も学校行事や保護者会に出かける時は、運動ついでに歩いていくのだが、帰りはさすがに、友人の車に乗せてもらったりした。

そんなきつい道の楽しみは、美しい街路樹だ。

下り坂が始まるあたりから桜並木に変わるので、春先は次々に咲く桜をしばらく楽しめる。

4月の入学式に間に合うかな?早すぎないかな?3月の終わりころから桜の状態が気になってしまうのだ。

自分の子供の入学の時も気になったが、通りを通るたびに桜をチェックするのが、毎年この時期の恒例になっている。

つぼみが固く間に合いそうにない時は、雨が続くと恵みに感じてしまう。

幹に樹木にたっぷりと水を含ませ、ゆっくりとつぼみが開きますように。入学式の日にベストな状態で咲き誇りますように・・・。

ただ風は吹かないでね、そう願って車で通りすぎるのだ。

#旅する日本語 #埼玉県 #催花雨春

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