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新ヴィンテージデッキ「オークに願いを」feat.リアル添削杯!!

割引あり

マジックプレイヤーの皆様、お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。
エルドレインの森の最強カード《鏡に願いを》を使ったデッキの話、もとい最も強く使えるフォーマットであるヴィンテージに採用したというお話をする時がやってきました。

なぜ発売から1週間も過ぎた今記事を公開したかと言うと、9/17に行われた「添削杯」までデッキバレをしないようにする、というのがあったためです。

今回は、デッキの話はもちろん私が参加してきたヴィンテージ大会「添削杯」の対戦レポートを同時に記事化するため、膨大な文量となる予定です。読みたいところからご覧下さい。


■添削杯とヴィンテージと私

時は2020年。オンラインヴィンテージ大会「添削杯」でヴィンテージ体験をしたのが、僕のヴィンテの始まりでした。
その後《Bazaar of Baghdad》を4枚購入したり
メインデッキをフルFoilにしたりとすっかりヴィンテージにハマった僕。
今回そんな添削杯が初のオフライン大会を名古屋で開催する運びとなり、これは参加せねばと沖縄から飛ぶことを決意しました。

■デッキができるまで

デッキ選択

さて、添削杯に向けてデッキを考える必要が出てきました。
元々今回の添削杯にはノーパワーヴィンテージの「C4」か、ヴィンテの原点であるフルFoilホガヴァを持ち込む予定でした。
しかし、「C4」は開発者モリネさんが自前のデッキでまさかの参戦が決定し、ホガークは新カードの採用が無く《オークの弓使い》に少し弱いということもありあまり気乗りしませんでした。
そんな折、とあるデッキをチームメイトのよしかが教えてくれました。

オークの弓使いデッキの発見

よしかが紹介してくれたのは、緑青黒のコントロールデッキでした。

ベースは《悲嘆》や《ダウスィーの虚空歩き》と《再活性》でテンポをとりつつ、《オークの弓使い》や《溜め込み屋のアウフ》で盤面をとるデッキとなっています。
しかしこのデッキの凄さはそこではなく、《Timetwister》《Ancestral Recall》が《オークの弓使い》や《黙示録、シェオルドレッド》と噛み合っているところで、相手にドローさせることで大ダメージを負わせる極悪コンボも内蔵されているというのがとても気に入ったポイントでした。

添削杯のメタゲーム予測として《一つの指輪》や《Bazaar of Baghdad》を搭載したデッキは相当数居るだろうと考え、またパワー9を持っていなくてもプロキシOKである添削杯の寛容さをかんがみて、今回はこのデッキをチューンしてみようと思い選択しました。

エルドレインの森と「鏡に願いを」発表

8月初旬。
《Timetwister》を持っていない僕は、一旦青ではなく赤を採用し《Wheel of Fortune》を搭載してジャンドカラーでデッキを回していました。
するとデッキの地力が思ったより高く、コンボまで決まればほぼ確殺できることに気づき始めました。
コンボデッキも強い環境であるヴィンテージにおいて《オークの弓使い》は八面六臂の活躍を見せ、なかなかの勝率を上げていました。

そんな折、エルドレインの森が発表され、とあるカードが参入しました。
《鏡に願いを》です。

《鏡に願いを》の強み

このカードを見た瞬間、ヴィンテージでこそ活きるメリットが大きく2つあると気づきました
・協約の達成が容易
・制限カードを増量できる

協約は、アーティファクトとトークンを生贄にして達成します。
つまりMoxか、オーク軍団トークンを生贄にすればいいのです。
相手ターンにオークを出し、自ターンを迎えたのち《鏡に願いを》を協約で唱えれば、何と《Timetwister》が打てるじゃないですか。

制限カードを増量できるという点も大きなメリットでした。
《大いなる創造者、カーン》や《黙示録、シェオルドレッド》は1枚でゲームを完封する力を持っていますが、制限カードだったりカード自体のコストが重く複数枚の採用がためらわれます。しかし同じ4マナで、どっちも持ってこれるカードがあったら…?
そりゃ使いますよねという話です。
《鏡に願いを》は、そういうカードです。
もちろん《Timetwister》も制限カードです。しかし《鏡に願いを》が入ってるってことは、実質的に制限解除してる状態だよねとなる訳です。

これはぶっ壊れやということでプロキシを作り、デッキを組み調整していきました。

■デッキリスト

デッキリストは以下のようになっています

[土地]
4:《汚染された三角州/Polluted Delta》
1:《露天鉱床/Strip Mine》
2:《沼/Swamp》
4:《Underground Sea》
4:《不毛の大地/Wasteland》

[クリーチャー]
4:《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker》
4:《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》
3:《敵対工作員/Opposition Agent》
4:《悲嘆/Grief》
1:《黙示録、シェオルドレッド/Sheoldred, the Apocalypse》
4:《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dum》

[スペル]
1:《ブラック・ロータス/Black Lotus》
1:《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1:《Mox Emerald》
1:《Mox Jet》
1:《Mox Pearl》
1:《Mox Ruby》
1:《Mox Sapphire》
1:《Ancestral Recall》
4:《暗黒の儀式/Dark Ritual》
1:《精神的つまづき/Mental Misstep》
4:《再活性/Reanimate》
2:《思考囲い/Thoughtseize》
1:《四肢切断/Dismember》
1:《Timetwister》
3:《鏡に願いを/Beseech the Mirror》
1:《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》

[サイドボード]
1:《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1:《真髄の針/Pithing Needle》
2:《思考囲い/Thoughtseize》
1:《大群への給餌/Feed the Swarm》
1:《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating》
1:《四肢切断/Dismember》
1:《Dystopia》
1:《美徳の喪失/Virtue's Ruin》
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
2:《The Tabernacle at Pendrell Vale》

■デッキの動き

ここでは動きのバリエーション解説をします。

1ターン目カーン

《Mox(なにか)》+《沼》▶︎《暗黒の儀式》で4マナ、Moxを生贄に《鏡に願いを》
《大いなる創造者、カーン》着地です。
カーン-2から《液鋼の塗膜》をサーチすれば、2ターン目から相手をロック出来ます。ゲームエンドです。

《オークの弓使い》+《Timetwister》

盤面を粉砕します。
《鏡に願いを》は、トークンを生贄に《Timetwister》を唱えたとしても7/7のオーク軍団が場に残ります。
Moxを生贄に《Timetwister》を唱えたら、すぐに殴れる8/8オーク軍団も居ながら盤面を焼き尽くす事が可能です。
相手にクリーチャーが居なければプレイヤー対象に7点飛ばしつつ、8/8トークンと1/1本体がアタックし16点です。すごすぎる。

《黙示録、シェオルドレッド》+ 《Timetwister》

シェオルドレッドが先に場に居る場合、もっと美しい流れが作れます。
相手ターンにドローで2点(残18)、返しの自ターンに《Timetwister》で相手に14点(残4)、シェオルドレッドでアタックで勝ちです。
ほとんど起こりえない状況とはいえ、即勝ちに繋がる可能性があるのは大きいですね。

《カザド=ドゥームのトロール》+《再活性》

イニシアチブ絶対ころすマンです。
《Mox》から沼サイクリングを使うと、なんとすぐに《再活性》からトロールが降臨します。
《不毛の大地》を置き、構えてから相手ターンにサイクリングする動きも極悪非道ですね。何言ってんだこいつ?って感じ。
《剣を鍬に》や《孤独》は《悲嘆》《思考囲い》でケアしていきましょう。

ていうか3体で止めるとか無理でしょ。こいつ書いてることおかしいんすよ。
1ターン目《再活性》ルートの時、2ターン目に《暗黒の儀式》《Mox》から4マナで《鏡に願いを》▶︎《黙示録、シェオルドレッド》と動ければ、失ったライフも元通りですね。
何言ってんの???

《悲嘆》+《再活性》

2枚ハンデススタートです。レガシーでも凶悪なコンボは当然ヴィンテージでも凶悪です。
このデッキに1ターン目を譲ってはいけない気がしてきました。
ダイス負けはプレミの可能性ある。

《ダウスィーの虚空歩き》+《悲嘆》or《思考囲い》

モダンクソゲーを、1ターン目に《暗黒の儀式》から平然とやっちゃうデッキなんです。こういう動きのために《暗黒の儀式》が8枚くらい欲しくなります。
《悲嘆》ルートは、手札が奇跡的に噛み合えば《暗黒の儀式》▶︎2マナ《ダウスィーの虚空歩き》▶︎《悲嘆》▶︎《再活性》で2枚ハンデスして盤面6点用意してはい!って事になりかねません。
どうかしてるよ現代マジック…

このように、手札次第で動きのバリエーションが数多く存在します。
そしてこの動きを支えているのが《鏡に願いを》です。正直言ってヴィンテというフォーマットと噛み合いすぎてダメすぎるカードだと思います。
4マナだから許されてるだけやろお前感が強いです。

■採用を見送ったカード

《悪魔の教示者》

確定サーチカードです。
コンボパーツをサーチできるのは強みですが、これって冷静に考えると《鏡に願いを》を採用している兼ね合いで全く入れる必要のないカードなんですよ。
どういうことかと言うと、例えば《Timetwister》を唱えるのに《鏡に願いを》だと4マナで、《悪魔の教示者》だと5マナかかるよねということです。
これを入れるくらいなら《鏡に願いを》4枚入れた方が強いです。

《鏡に願いを》4枚目

流石に手札に来すぎたため、4枚目の採用はやめました。
結局のところ重要なカードをサーチするだけのカードのため、必要なカードがあればそれを入れてた方が強いんですよね。
カードの強さは間違いないので、4枚目を採用する枠があれば真っ先に入れたいカードではありますが、その強さに惑わされないように調整した方がいいなと思っています。

《Time Walk》

どうにかして入れたいなと思いプロキシを作ってはいましたが、冷静に考えるとこのデッキでは手札を入れ替えるだけの働きしかしないので、弱いなとなり抜けました。
《ウルザの物語》を採用する枠があれば、入れてもいいかと思います。

《ウルザの物語》

黒マナが出ないので採用を見送りました。
しかしサイド後に《真髄の針》や《墓掘りの檻》を場に出せる強みがあるのでどうにか入れてもいい気がします。
このカードもある意味《鏡に願いを》みたいなものなので…
抜くとすれば青黒フェッチ2と沼1枚とかですかね。3枚は採用したいところです。

以上がデッキ解説部分となります。この後は添削杯の対戦レポートです。

■添削杯レポ

ゲームのレポです。覚えてるとこだけ。

R1 Blue vat(ニコラさん)1-2

G1 相手の指輪にオーク2体出してアンリコyouで勝ち
G2 無限ターンで負け
G3 ハンデススタートからTimetwister打つが、トップからカウンター引いてたらしく弾かれてグダる。あと1ターンあれば殴り勝ちできるー!くらいでコンボ引かれ負け

R2 C4(モリネさん)2-0

64人も居るのに身内あたりすな!!!
G1 1ターン目カーンから2ターン目に塗膜置いて終わり。
G2 相手が5マリ。黒力線置いて不毛して、遅らせてる間にシェオルドレッド降臨して勝ち

R3 ボルトキー(るりさん)2-0

G1 3テフェ出されるも、オークバウンスドローから何も引かれずオーク出してテフェ倒す。
《修繕》から《ボーラスの城塞》置かれて終わりかと思ったら、相手が止まってモジモジ。
ラヴィニアも出されたが、相手がブロック必須な状態になりブロックして死んで行ったあと、《鏡に願いを》からオークツイスター決めて勝ち
G2 相手もりもりファクト出してアカデミーまで展開するも、返しこちら《思考囲い》の前方確認から《Black Lotus》《Mox》でカーンを出す。
カーン+1能力でMoxを減らしていきアカデミーからのマナを抑えつつクロック並べて勝ち

R4 ゴロスショップ(meganeさん)2-0

G1 ダウスィーとハンデスから相手の動きを止めて、相手が《ファイレクシアの破棄者》何指定するか悩んでモジモジしてる間に殴って勝ち
G2 ゴロスをハンデス▶︎リアニして、宝球でコスト上げられるも乗り越えていく。オーク着地後にタバナクルを不毛して、マナ使えるタイミングに《鏡に願いを》から《Timetwister》打って勝ち!

R5 Doomsday(月見さん)1-2

G1 唱えるカードがことごとくカウンターされるも、最後までマストカウンターを押し付け続け、通ったクリーチャーで殴り勝ち
G2 ネクロから手札を整えられる。ライフ3まで詰めて手札にオーク居たがDoomsdayキャストから負け。相手がDoomsdayキャスト後にうーんうーんと悩んでいたが、手札に対処札があるフリしてただけのため普通にそのままやられた。
G3 後出しオークでオーク焼かれ、ネクロから手札補充しつつライフ詰められ、最後《通りの悪霊》で殴られて負け。
ネクロポーテンス入れます…

R6 エルフ???(よしか)0-2

最後の最後に身内当たり
なんなの???6戦のうち2回も身内ってお前さぁ

G1 お互いライフ詰まってきて、こっちが《再活性》から《飢餓の潮流、グリスト》リアニして盤面とった!ライフ1や!って言ってたら《スクリブのレインジャー》飛んできて負け。草
G2 こっちがタバナクルだけ置いて、モジモジしてる間にオークのクロック+《ダウスィーの虚空歩き》のクロックに轢かれて負け。

戦績は3-3で31位と、途中までの勢いが最後失速していきました。
勝ち越しはしたかったなー。身内じゃなければなー。いやはやお疲れ様でした!!!

■終わりに

ヴィンテージ、恐ろしいですね。
《鏡に願いを》はスタン〜モダンでも悪くないカードですが、レガシーやヴィンテで真価を発揮するカードでした。
ヴィンテージでは特に強烈な噛み合いを見せる1枚なので、またヴィンテは新時代を迎えたなという気持ちでいます。

■オマケ

《鏡に願いを》無し&パワー無し版のジャンド版・オークに願いをについても以下にデッキリストを掲載しておきますので、もし興味がある方は回してみてはいかがでしょうか。

「Wheel orc Fortune」デッキリスト

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